ニコニコ動画のタツノコチャンネルで『Z』まで無料配信していたので全話を視聴してみた*1。
世間では、京都アニメーションが制作したKARTE1〜2の評価が高いが、あまりコメディとしての密度は高くない。KARTE1終盤での、当時は新鮮だった2ちゃんねるパロディも、今となっては特にどうということも……
ギャグアニメとして見ると、キャラクターソングPVを2曲もフルでとりこんだKARTE2.5のカオスぶりが浦沢義雄脚本のようで、最も破壊力が高かった。桐原夕映社長の過去も、パロディでは終わらない人間の悲哀を描いたギャグとしていける。OVAとしてどうなのか、と問われるとアレな出来だが。
スピンアウトの一発ネタを好評ゆえに引きのばし、制作スケジュールも厳しかったらしい後半は、米たにヨシトモ監督が連続登板してしのいでいた。個々のネタの破壊力は低いが、物量で押し切られただけの笑いはあったし、サービスシーンも多い。特に、松園公監督の『Z』おぺ1*2から、現時点で最終話となる『Z』おぺ2で立て直してみせたのは素晴らしかった。脚本コンテ演出だけでなく、原画と作画監督まで手がける八面六臂の大活躍。『LAST EXILE』等で原画に参加していたことはあるが、作画監督としての活動はこの作品くらいだったと記憶している。