法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『エウレカセブンAO』第七話 ノー・ワン・イズ・イノセント(episode:07 bye bye angel)

前回Cパートをそのまま冒頭に使いまわし。やはり戦闘の経緯をしっかり描くため、前回はトゥルース描写に尺を使わなくても良かったのではないかと思う。
さて、敵が本拠地の奥深くへ攻め込んでくる展開は好みだ。トゥルースの目的を探っていく謎解きと、ゲネラシオン・ブル本社各所でのキャラクターの動き、それらの物語が主人公の出撃へ収束していく構成はよくできている。
しかし主人公の目線で本拠地を見て回ったものの、話数を重ねてはいないので、まだ視聴者としては愛着を持てていない。爽快感あるエピソードを一回くらい途中に挟めば、よりトゥルースの凶悪さが感じられたのではないかと思う。ゲネラシオン・ブルの警戒態勢が稚拙なところも、あくまで自然的な現象に立ち向かう企業でしかないためかどうか、やや不明瞭。
爽快感の少なさはBパートでも感じた。虚実がはっきりしない描写は、今回の脚本を手がけた會川昇が『UN-GO』で成功をおさめていたと思う。しかし今作は、名探偵が謎を解いていく構成ではないし、30分番組の半パートに押し込められているため、現実の虚構性があらわになる場面の納得感が低い。


今回は空中戦において短いながら板野サーカスらしい空中機動が描かれた。虚構性があらわになるに従って、徐々に彩度を失っていく画面も悪くはない。トゥルースの怪物的な影に『ガンバの冒険』のノロイを感じたりも。
絵コンテを名取孝浩と共同で手がけた上井草都成は、OPコンテも手がけている。以前に『青の祓魔師』のコンテも手がけていたが、変名らしい。検索して見ると2010年ころにツイッター上で活動している。『地球防衛家族』の続編に反応していたり、やはり京田知己監督らしい気がするが。すでにツイッターから退会しているが、はてさて正体は……