法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』のび太 ユーレイになる/水たまりのピラルク

今回はどちらも原作に多少のアレンジをほどこしつつ、雰囲気は問題なく再現している。作画演出も好調。


Aパートは今井一暁コンテ演出で、丸山宏一作画監督のび太ユーレイが秘密道具で生み出されるが、少しも誰にも怖がってもらえない*1。ユーレイなのに嫌がらせするだけで騒動を巻き起こすという、落語のような物語。
ほとんど原作通りだが、のび太ユーレイが馬鹿にされる描写を見世物にされることで強調していた。しかしスネ夫の行動が積極的すぎて、結末でうらみが向かわないことが原作に比べて不自然だったのが難。


Bパートはしのみやすゆきコンテ演出。結末においてジャイアンスネ夫がケンカせず、のび太が秘密道具でピラルクを釣った水たまりで釣りを行なう以外は原作通り。いったん自分で水たまりとバカにした場所で釣りを行なうアニメオリジナル描写も、偶然かもしれないが初出時の中盤と同じらしい。
http://www.fujiko-f-fujio.com/fan/dora/spy/spy1-3.html

■タラを釣り上げるのび太
 のび太「ワーイ大物だ!!」
 スネ夫「こ、こ、こ、こんなばっばっば、ばかな!!」
 ジャイアン「これがただの水たまりか!!」
のび太に謝る3人
 しずか「のび太さん。」
 ジャイアン「ばかにしてわるかった。」
 のび太「そう。あやまるならかそう。」

意図的かどうかは別として作品の雰囲気からしても展開からしても違和感なく、原作にも登場する村人が結末に再登場して笑いも強調され、地味に完成度の高い回だった。

*1:ただし、のび太自身は除く。