法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『わんだふるぷりきゅあ!』第22話 わんだふるご~!

 店に来ていたドッグトレーナーの犬束から、いろはとこむぎはアジリティというドッグスポーツの存在を知らされる。さっそく人間と犬が協力する障害物レースのようなアジリティをおこなおうとするいろはたちだが、こむぎはいろはの指示を理解できずに暴走する……


 今作初参加の赤尾でこ脚本。シリーズ参加自体ひさしぶりだと思ったが、そういえば昨年の『キボウノチカラ~オトナプリキュア'23~』にも参加していたか。
 内容としては今作のフォーマットにそった構成で、わりと新しいペット文化を前半で主人公たちに体験させて、動物の能力を活用したガルガルには悟の知識で対応して、前半の経験を活用してガルガルの攻撃をかわす。ここ最近のエピソードではペットにあわせて知性が低下したかのようないろはが、興味関心のあるペットには根気づよく対応して成熟を感じさせる。
 しかしアジリティをとおして人間とペットのコミュニケーションの難しさと大切さを描くには、こむぎやユキのようなペットが動物形態でも会話できる根幹設定の相性が良くない。言語が通じないペットに対してならたがいをよく見ようとしているという犬束の賞賛は正しい評価だろうし、違う言葉で指示を出す意味もあるのかもしれないが、こむぎには言葉が通じるはずと思って視聴するといろはの思いを無視して暴走しているだけに見えてしまう。言葉が通じるいろはとこむぎは障害物を意外と簡単にこなして、アジリティの困難に直面するのは悟と大福にすれば*1、同じ展開でも説得力が増したのではないだろうか。

*1:念のために検索すると、ウサギでもアジリティはよくおこなわれているようだ。名称は「ラビットホッピング」が主流のようで、専門的な日本の団体も存在する。 日本ラビットホッピング協会JRHA