法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』オバケと暮らした夏休み/カチンカチンライト

前半はアニメオリジナルの肝試しエピソードで、後半は液体や気体をかためるエピソードのアニメ化。


「オバケと暮らした夏休み」は、秘密道具「つめあわせオバケ」のケースを壊してしまい、収納できなくなった妖怪と同居する物語。せまい野比家で母に隠れてペットを飼うパターンの変種といったところ。
たくさんのオバケが登場するので画面はにぎやかだったが、印象に残るキャラクターがかわいいカッパくらいしかいない。そのカッパもふくめて、妖怪の外見や能力を活用した描写もない。おまけに妖怪の何体かは水木しげるデザインを引っぱっており、きちんと調べずアニメ化した印象が全体につきまとっている。


「カチンカチンライト」は、炎や流水のような不定形の存在を、名前のとおりカチカチにかためていく。
ほぼ原作に忠実なアニメ化で、しずちゃんの風呂描写がそのままなところに驚かされたが、もう少しアニメならではの面白味もほしかった。
動いていた物体が静止するというSFガジェットの物語なのだから、アニメーションという表現媒体ならもっと面白い表現が使えたはず。たとえば、3DCGを活用してバレットタイムのように静止した炎を回りこんで見せるとか。他にも、アニメ映画『時をかける少女』のような時間静止描写なら、TVアニメの制作体制でも可能なはず。