法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『スマイルプリキュア!』第22話 いちばん大切なものって、なぁに?

米村正二脚本、田中裕太演出。作画監督は三人と多め。


今回は、ちょっと展開が急というか、絶望に染まるのが突然すぎる感があった。様々な苦難が襲いかかって心が折れたのだとはわかるが、戦闘中に折れるのは不自然。
もちろん、普通の子供向けアニメなら、主人公の全力が破られるだけでも充分に衝撃的かもしれない。しかしこの作品は、必殺技すらうまくいかないことが序盤から何度もあり、それでもプリキュアは絶望せずに立ち上がってきた。ジョーカーのアクションは素晴らしかったが、過去回を大幅に超えるほどの作画演出とまではいえない。
ピエーロが復活した後に絶望するか、あるいはキャンディやポップの死がにおわされるくらいに追いつめないと、物語展開としては説得力に欠ける。表情芝居という映像の力だけで押し切った感があった。
プリキュアが自問自答する後半も、一人で考えるためだけにキャラクターが個別にさまようのは、主題のための都合が鼻について、あまり好きではなかった。あくまで好みの話だが、ジョーカーとの戦闘で一人一人が遠くに吹き飛ばされ、帰りながら自問自答するような展開が見たかったな。