ちくわ氏*1が日記で書いていたことに対し、簡単にいくつか。
ちなみにこの件で、本気で2400件＝2400人なのか、それともただ単に2400通なのかわからなかったので、日弁連と広島弁護士会に“ニュース報道などにおける2400件という懲戒請求の数は、懲戒請求をした人間の頭数なのか、それとも単純に件数だけで、それがイコール懲戒請求をした人数ではないのかどうか”と問い合わせてみました。
……一足飛びに電話で問い合わせる前に、それこそネットで下調べくらいしよう。原告側からの情報発信が始まって久しいのだから。確認するために問い合わせたいというなら止めるつもりはないが。
どちらにしても、件数と人数とを混同していたことがわかり、ちくわ氏の表現が間違ってことも明らかになったはず。
件数と人数の関係については、コメント欄で質問され回答したので、そちらも参照のこと。
橋下徹弁護士まずは地裁で敗訴、しかし控訴の意向 - 法華狼の日記
くりかえすが、懲戒請求は署名活動ではない。だから、内容を精査する必要はあっても、集計方法を精査する必要は本来ない。懲戒請求を出した人数が精査されたとか、懲戒請求をかけた人の実数が明確になったとか主張したわけではないのに、これ以上の情報ソースが何か必要だろうか。
さておき、差し戻し審以降から弁護団へ入った弁護士に対して、最高裁欠席を懲戒事由にするような懲戒請求ばかりでは退けられるのが当たり前。テンプレートにサインする安易な懲戒請求ばかりだったから、懲戒事由も事実誤認だらけだった。>――っつーツッコミはもっともだと思う。正直、あのテンプレ請求はアホだとオレも思ったし。
で、それが理由で取り下げたという事実が明確なソースとして確認出来るのが、今んトコ原告弁護団の提示した四、五人という数字だけ（読売新聞より。何故断定出来ていないのかは不明）なワケですが、きっと法華狼大先生はオレのようなクソ虫の知らない情報ソースでそれ以上の情報を(ry
何がいいたいのかよくわからないが、取り下げ謝罪した人数と、テンプレート懲戒請求を行った人数がほぼ同じと思っているのだろうか。取り下げて謝罪をした人数の少なさは、懲戒請求を行った者の大半が反省もできない愚か者という事実を示す。
インターネット上の書式を利用された懲戒請求が多くであったことは、判決文*2にて裁判所からも認められている。
橋下徹弁護士の態度について。
そもそも、裁判中に“自説が通る”とうそぶくのは弁護士なら当然でしょ。
相手の主張が間違っていると思っても事実認定で争わず、恭順路線を取ることは、けして珍しくない弁護手法だが。
ほぼ全面的に原告の主張が通ったところから考えても、橋下弁護士は早々に自説を撤回して謝罪していれば、ここまで傷口を広げなかった可能性はある。
で、橋下が三審制を利用してはいけないという根拠は何？ 記憶違いでなければ、『そこまで言って委員会』で“制度を濫用して裁判を戦うことは、原告に無用な負担をかけること”なんて表現を確かにしていたと思うんだが、それはあくまでも一般人VS弁護団のような個人対組織のような構図のそれを指していたのであって、たった一人で数十人の弁護団と相対している橋下が引く道理はどこにもないと思うんだけど？
刑事裁判で原告にあたるのは検察であって一般人ではないことを、以前にも説明した記憶があるのだが。訴訟に合わせて作業分担するため集まった弁護団より、検察の方がよほど「組織」と呼ぶにふさわしい。
ちなみに弁護団から原告になったのは4人という事実はもちろん、代理人をふくめても「数十人」にはならない。逆に橋下弁護士は2人の訴訟代理人を立てている。
たった一人で立ち向かうという構図を、思ったより橋下弁護士はうまく演出できているらしいことが興味深い。
作品評について。
メカAG氏を批判したのは、もともと作中で明示された情報について事実誤認があったからで、その誤謬は相手も事実上認めた。ややこしい状況になったのは説明が難しいが、やはり明らかな事実誤認が争点。小説評の話題とは別に、現実の犯罪についての問題もふくんでいる。
『コードギアス反逆のルルーシュ』の話は、かつてスザクという作中キャラクターを徹底的にくさした上で、私と似ているなどという話をされた記憶がある。どうとらえればいいものか。
最後に、引用批評について。
ちくわ氏自身も、最初に言及しあったより前の2008年3月17日、『世界日報』社説へ全文引用批判したことを問うたのだが*3、たしか回答をもらっていない。自分の引用批判は善で、相手の引用批判が悪というのでないなら、何らかの説明はほしい。
また、引用の書式にからんで、また「釣り」といういいわけを使うつもりだろうか - 法華狼の日記で批判した。
*1:http://www.tikuwa.com/index2.html成年向けイラストサイト注意。2008年10月6日の日記。
*2:35頁。
