TVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω』のモブキャラクターにVTuberが登場したという指摘に、製作委員会が謝罪して映像のさしかえを表明した。
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製作委員会からのご報告 pic.twitter.com/PxpcIBrd83
— 「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω」TVアニメ公式 (@isekaimaou) 2021年4月28日
かつては作品を超えてよく見かける遊びであり、デ・ジ・キャラットのように正式に許可をえてさまざまな作品に登場する場合もあったが、たいていは無許可でスタッフ個人のおこなうシャレだった。
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明確にスタッフのつながりがあるものとして、1985年のOVA『吸血鬼ハンターD』に、同じ芦田豊雄監督によるアニメ化作品『北斗の拳』を思わせるキャラクターがいたこともあった*1。
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それが今回に問題となったのは、VTuberというキャラクター自体を売りにする表現ゆえの衝突なのか、あるいはアイドル的な活動ゆえの熱狂的なファンからの反発をおそれたのか……いずれにせよ視聴者の指摘から製作側が即座に対応したこともふくめて時代の変化を感じる。
近年では、他にパロディ過剰でさしかえられた作品として『おそ松さん』『ぱすてるメモリーズ』等も記憶に新しい。しかし、あまり指摘されない作品がひとつある。
『妖怪アパートの幽雅な日常』第14話の背景ポスターとして、デフォルメこそされているが『アイドルマスター』の天海春香と如月千早のカップリングがつかわれている*2。
制作会社やメインスタッフの共通点がほとんどなく、アニメーターや背景美術の個人的な関係もうかがえない。それでは単純に遊びで描いたのかというと、実は模写元と思われる二次創作があるのだ。
#アイドルマスター ちはやとはるか - 高坂 曇天のイラスト - pixiv
私が気づいたのは背景ポスターが別作品のキャラクターというだけで、二次創作の模写という情報は視聴していた当時に指摘を見かけただけ。しかし簡単に調べただけでは指摘元が見つからなかった。インターネットで好評な作品とはいいがたく、不評も主として原作に集中していたので、話題にならなかったらしい。
二次創作を描いた人物が背景美術を担当していて自作を流用したわずかな可能性も考えたが、作者は漫画家で背景美術は専門ではないとうかがえるツイートをしていたので*3、無関係と考えてよさそうだ。
いわゆる一時創作と違って二次創作ならば訴訟に発展するとは思いにくいが、だからこそ少し困った事例だと思った次第。
