前半では、ラース対グリードが荒々しい描線と重厚な影がつけられた作画で良く動き、互いに体をいれかえながら発言の立場も変えていき、ぶつかりあう主張を支えるだけの素晴らしいアクションが楽しめた。
後半も、各キャラクターが再集結して目的の「お父様」へ近づいていく流れ、そして最後の最後にサブタイトルが登場する演出まで、製作者が明確な意識をもって映像化しようとし、実際にやりとげている感がある。
ただ、原作で先を知っているとラース対グリードの結末から、最後に主人公エドが選択する立場まで意外性がなく、繋ぎ話として見えてしまう。良い出来ではあるのだが、もう一押しほしかったというのは高望みかな。
