弥助という黒人は残された資料が少なく確定的なことはいえないものの、多くの日本の歴史研究者も侍であったことまでは否定できないと考えている*2。
*2:侍であったという説をSNSで主張することで批判の矢面に立ちつつ、「武士」と呼ばれるほどの立場ではなかったと主張する研究者もいるのだが、「sweetvelvetsonnet@sweetvelvet0001」氏が「武士」と「侍」を区別していないことから史実への興味関心が薄いことがうかがえる。
弥助が侍だったという歴史学者に対して、生成AIに調べさせた資料をそのまま疑問としてぶつけたら、その資料が実在しないことを指摘されたという笑えない話 - 法華狼の日記
上記エントリに対して、はてなブックマークでid:confi氏が下記のようにコメントしていた。
[B!] 「#オタク加害史」というハッシュタグを「いじめだし差別」と断言する「sweetvelvetsonnet@sweetvelvet0001」氏は、黒人侍を主人公としたゲームへの差別的な攻撃をつづけている人物でもある - 法華狼の日記
confi 前から思ってたんだけどこの人が本当に叩くべきはアサクリ側の主張に真っ向から違う情報を掲げてた差別的な歴史学会や非進歩的なアカデミック界隈だと思うのになんで個別のネトウヨだけを叩くんだろう
しかし注記でふれたように、もともとフィクションである『アサシンクリード シャドウズ』が史実と異なると論難しようとする側こそ、あまりアカデミック界隈が同調しないことに反発して、生成AIをつかった歴史学者への反駁まで試みていた。
たしかに歴史学会に差別的なところがあることは否定しない。
しかし『アサシンクリード シャドウズ』においては、黒人主人公への反発を発端とする非難側が歴史学者を利用しようとして、失敗しているようにしか見えない。
たとえば産経新聞が呉座勇一氏にゲームの発売前に批判させた時も、前編では公開情報を把握していない批判になってしまっていた。その祖語については下記エントリですでに批判している。
ゲーム『アサシンクリード シャドウズ』が日本を舞台に外国出身の黒人男性を主人公にした差別性は、漫画『ゴールデンカムイ』が北海道を舞台に和人男性を主人公にしたくらいに差別的な可能性はあるが…… - 法華狼の日記
少なくとも呉座氏が考えている構図とは問題がことなる。『アサシンクリード シャドウズ』が現地人も主人公にしていることは確実なのだから。
しかも後編は、関連づけて攻撃されていたトーマス・ロックリー氏についての誤解を解くような内容で、それこそ非難側にとって不都合な内容だったとすらいえる。
そしてゲームの正式発売後にプレイ動画を視聴した呉座氏は、自身のYOUTUBEのチャンネルにおいて、もともとストーリー自体はファンタジーとユーザーに認識されているという話を引いて、売りになっている建造物の再限度の高さなどは賞賛していた*1。
神社に敬意がはらわれていないわけではなく、あくまでオブジェクトが破壊可能なオープンワールドになっているだけで、ゲームとしては神社の参拝に報奨があるという情報にも言及している*2。
既存の『アサシンクリード シャドウズ』への批判の枠組みを引いて、オリエンタリズム問題などにも言及しているが、『アサシンクリード シャドウズ』への批判ではあまり見られない忍者像の史実との違いも指摘している*3。
つまり現在の呉座氏はひとつのゲーム作品より広い範囲のフィクション全般を射程にいれている。