法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『相棒 season20』第12話 お宝探し

警察を定年で辞め、警備員となっていた男が殺害される。男はユーチューブならぬユアライブで埋蔵金発掘を配信する三人組のひとりとなっていた……


斉藤陽子脚本、権野元演出。殺されたユアライブ配信者の代理として杉下が参加し、後に冠城も独自配信で参加。ふたりが発掘隊姿のコスプレで奇矯な言動をとる展開が楽しい。現実の情景と違って、ドラマの映像ではマスクと眼鏡をしているだけで名も無きモブが印象に残り、それが手がかりになるところも興味深かった。
しかし、おそらく脚本ではなく演出の問題が序盤にある。最初に登場する配信動画が、三人が登場する場面でも微妙にカメラが動いているのだ。どう考えても第四の撮影者がいそうなのに指摘されないまま終わったことに首をかしげるしかなかった。せめてその配信動画のラストで次回に引くカットの大きなカメラワークくらい、広い情景を編集して疑似カメラワークにしたという説明描写が必要ではないだろうか。
そのように最初に手がかりと思った部分に引っかかったまま以降の展開を見ていたので、それなりにミスディレクションと整合性を用意した真相にも釈然としないものを感じてしまった。一応、埋蔵金発掘そのものではなく、一企業の経営者の道楽でおこなっていた発掘作業の中断から、だいたいの真相は読めたのだが……