フェミニズムを称揚するサブタイトルのようでいて、フェミニズムに関する文章を読んでいると、たぶん枠組みから異論が出るだろうな……と思えてくる。
最初のコーナーは女性警官の活躍を見せていくが、女性テーマとしては銀行の開店を待っていた老女が印象的だった。
オンボロ自動車は自分で運転してきたといい、女性警官にも物おじしない。ガソリン税の高さなどを訴える。窓に紙をはったり、フロントガラスが汚れていたりと視界の問題はありそうだが、とにかく不審なところもなくて無罪放免となった。
他に米国で長身の女性たちが、条件の厳しいファッションを楽しんだり、恋人をつくったりする。
ウェディングドレスを体格にあわせてしたててもらったり、思うままに自己実現する姿はなるほど美しい。
しかし多様な人種がいるとはいえ、2016年における米国の20代女性の平均身長が163cmというのは意外な感じだ。
ヒマラヤ山脈のザンスカール地方で生活する姉妹テンジンとパルキット。親が決めた嫁入りと尼寺の二択の葛藤を追うドキュメンタリー。
姉妹それぞれが別の選択をしたドキュメンタリーの後、ザンスカールにも道が開通して、恋愛結婚も増えてきたという後日談が語られる。
雪の残る渓谷を都会の寺院まで歩いていく風景など、標準的によくできたドキュメンタリーだが、どうしても『機動戦士Vガンダム』を思い出してしまった……
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