法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『相棒 Season17』第18話 漂流少年~月本幸子の覚悟

不法投棄場で廃品回収しようとしていたリサイクル業の老人と孫が、衣装ケースのなかから死体を発見。通報するには後ろ暗いところがあるふたりは、親切な人物を巻きこんで疑われないようにしようと策をねる。そして死体の再発見のために目をつけられたのが月本幸子だったが……


太田愛脚本。密度の濃い展開でありながら真相につながるような動きが見えないことに首をかしげていたら、前後編の前編として終わった。
とりあえず消えた死体は偽装首吊り自殺として発見されたが、どのように誰がなぜ死体を動かしたのか、そもそも事件全体の構図は何か、まだはっきりしない。
しかし老人と同居する第三の少年の立場が、捜査が進むにつれて二転三転していき、登場時よりも混迷した位置づけになっていく展開はおもしろい。完全な解決を後編にまわしたおかげで、謎解きをつづけながらも普通の刑事ドラマでアンチミステリ的な展開が楽しめる。
リサイクル業の老人と青少年ふたりのキャラクターも立っていて、死体の発見から消失までもコメディチック。重い社会派テーマを予感させながらもコージーミステリのとぼけた味わいがあり、娯楽作品としての良さがあった。