法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『霊魔の街』

新潟のテレビ局が制作したオリジナルホラードラマ。30分枠の全6話で、謎のメールに導かれて田舎におとずれた少女が、さまざまな怪奇事件を知っていく。

霊魔の街 [DVD]

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長谷川圭一脚本に八木毅監督で、まるで古き良き円谷プロの深夜ドラマを思わせる。
おそらく低予算だが、目新しいロケ地に少々の合成やアクションをおりまぜて、けっこう見ているだけで楽しい。見おぼえのない俳優ばかり出てくることも、結果として俳優による展開予想を難しくする。
ヒーローが毎回活躍するわけではないことも、安心感が生まれず、ホラーらしさを持続させる。『牙狼-GARO-』がシリーズを重ねるにつれて失っていった良さがあった。
各エピソードにゆるやかな関連がありつつ、全体を解決することをあきらめたのも悪くなかった。かわりに最終回で、怪奇事件の実話にありがちな「主人公が最後に襲われて終わる話は、いったい誰が目撃したのか」という謎に、「襲われて殺される直前にヒーローが守ったから」というシンプルな解答を用意したのは、このドラマならではの説得力がけっこうあって、笑いながら感心した。