片山一良コンテに小林利充作画監督と、サンライズには前世紀からなじみあるスタッフが登板。日本の田舎町を思わせる風景で視覚的に変化をつけるよう要請する物語に、よく映像が応えていた。
オーソドックスにまとめた繋ぎ話ではあるものの、帰郷して家族とふれあったことで主人公が引退を決めて、そのまま次回へ続く結末には驚かされた。普通の2クールアニメならもっと違うタイミングで入れてくる話か、もしくは一話内で再起まで描きそうなもの。
ただ、主人公のアクション的な見せ場である神社崩壊は、気候の急変に前振りがない上、娘がいる場所で問題を起こそうとする脚本の都合が鼻についた。気象注意報が出ているTVモニターを中盤までに描写し、樹木が倒れるのも地滑りのためだけ、周囲の地盤が弱いことを神社の傷み具合で表現、といった自然に見える工夫をしてほしい。