法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

大阪市長の松井一郎氏は、検証報道で架空予約キャンセルした2件を批判するが、キャンセルしなかった数十万件の架空署名はどう思っているのだろうか?

東京スポーツがつたえていたが、公式サイト記事はなぜか消えていて*1、WEBニュース配信サイトで残っている。
大阪市・松井一郎市長が予約システム不備報じた毎日新聞に詰め寄る「愉快犯的なところがある」 (2021年5月18日) - エキサイトニュース

「君らのとこは、モラルハザードの予約はやめなあかんよ。偽造して予約して記事を書く。ああいうことをされると、邪魔してることになる」と発言。記者が予約は取り消しており、システムの不備を伝えなければならないと応じると、「偽造した予約を入れてええというのと、つながるというのはちょっと違う。モラルの話だ」と話した。

予約サイト検証をおこなった記者とはおそらく別の記者だろうに、「君らのとこ」といっしょくたに責任を求めている。そういう責任を広く求める考えもあるだろう。
しかしそう考えられるなら、リコール署名偽造事件について組織の責任から逃げ、応援したことを関与していない証拠のように説明したのは何だったのか。
https://mainichi.jp/articles/20210520/k00/00m/040/151000c

20日、報道陣に「最初から組織として関与していない」と述べ、「もしやっていたのなら罪を償いなさい」と田中容疑者を批判した。

「組織として関与していると誤解されるといけないので、政党として関与することはないと最初に言った」と述べた。

ちなみに同じ政党の吉村氏がリコールに賛同したことに距離をとらせた発言は、毎日新聞が「たしなめる」と松井氏の正当性を認めるような表現で報じている。
愛知知事リコール運動 大阪・松井市長、賛同の吉村知事に苦言「県民が判断」 | 毎日新聞

大村秀章知事のリコール(解職請求)運動に賛同した大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会副代表)について、「愛知の人が判断するべきだ。知事が旗を振るのは違う」とたしなめた。

しかし松井氏はこの報道にからんで、ツイッターでリコール主導者を「信念を持った活動に敬意を表します」と好意的にやりとりし、リコール対象への「大きな疑問」ものべていた。

新型コロナ禍のさなかに表現の自由を攻撃するリコール活動をつづけ、都道府県をまたがって数十万件の署名を偽造したことは、毎日新聞の予約キャンセル以上に「モラル」が欠けているはずだ。