法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『キラキラ☆プリキュアアラモード』第17話 最後の実験!変身できないキュアホイップ!

黒樹の正体がジュリオだと気づいた琴爪は仲間に伝えようとするが、かんづかれたことを知った黒樹は一足先に宇佐美へ接触
キラキラルを奪われた宇佐美はスイーツへの情熱を忘れてしまい、他のプリキュアは4人だけで本気のジュリオと戦うことに……


田中仁シリーズ構成脚本に、演出は今作で本編初参加*1今千秋。作画陣は河野宏之作画監督回のメンバー3人だけで、特別なスタッフは入らず。プリキュアの能力をそのままコピーして使うジュリオを、ちゃんと強敵らしく描けていた。
物語は、宇佐美が過去をふりかえってスイーツへの情熱をとりもどすドラマが主軸。身近な人間が敵だったという葛藤ではドラマを作らず、敵味方が迷いなく動いて、余計なストレスがたまらない。
医療のために海外をとびまわって娘をひとりにさせていた宇佐美母と、その母から時おり送られてくるスイーツの思い出を重ねる情景は、放置された主人公の孤独を描いた『ハートキャッチプリキュア!』第9話*2を対照的に思い出させる。その第9話も良かったが、今回は今回で家族の幸福を固定観念でとらえることへの異議となっていて悪くない。
ジュリオとの戦いが完全に決着したわけでもなく、特に目新しい要素があったわけではないが、個別プリキュアエピソードの掉尾を飾るに充分な内容ではあった。