法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『名探偵プリキュア!』第26話 キュアエクレールの復活!

 巨大化したウソノワールに対して、森亜が明智と小林の側につく。そしてプリキュアに変身して共闘するが、押し切れない。そこに記憶をとりもどした帆場くれあが参戦。自信満々に変身し、圧倒的な飛行能力でウソノワールの攻撃をよけきるが……


 村山功シリーズ構成の脚本による、キュアエクレールの変身と戦闘のおひろめ回。厳密には以前に変身して活躍していた記憶と能力をとりもどした……のかと思いきや、今回が二度目という情報が明かされる。
 そしてジェットが「閃光」のようだと「エクレール」の文字通りの動きを評したら、やはり文字通りに閃光のようにスタミナ切れで燃えつきる。かつて巨大マコトジュエルを破壊してそのまま記憶と能力を失った過去に、こういう勢いで動くキャラクターが隠されているとは予想できなかった。
 帆場がエクレールの正体という謎解きは、第23話*1であらためて示したように、一般人は乱入できない異空間に入れたことが手がかりと敵幹部の会話で確定した。それは多くの視聴者がインターネットで気づいていたことだったが、やはり幼い子供でも真相に気づけるよう本筋の推理はシンプルにして、脇道の緊密な整合性や構図の意外性で歯ごたえある推理を楽しませる作風ということなのだろう。


 演出は第5話を担当した若手の矢野岳。戦闘後の屋上のカット割りとレイアウトが、キュアエクレールとキュアアルカナが同じ空間にはいられなくなったことを表現していて素晴らしい。頭上に広がる何もない空が、ふたりの孤独感を強調する。過去の森亜が今と違うことをマッチカットで見せたコンテも良かった。
 作画監督は藤原未来夫で、ここ最近は水準的な作監修正にとどめることが多い印象だが、今回は全編に力が入っている。キャラクターデザイン以上に美麗な作画で絵柄の個性を出している。影にはいったキャラクターの影なし作画も描きこまないことで線画のプリミティブな良さが出ていて良い。スペシャル回だからこそ基準を逸脱した良い絵を見せる作品は、近年では珍しい。