法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『Go!プリンセスプリキュア』第19話 はっけ〜ん!寮でみつけたタカラモノ!

雨つづきで外出できない、そんなある日。生徒副会長の立案で、宝探しゲームがおこなわれる。3人チームで寮内を探索する寮生たち。
一方、トワイライトは居城をぬけだし、馬で遠乗りした果てに、とあるアイテムを手にいれる……


季節ネタで梅雨が題材にされるのは珍しい。主人公が寮住まいだからこその物語であるし、寮生の再登場回でもある。あえてプリキュアを別チームにわけて、関係を閉じずに新たな会話をつむいでいく。
まず、天ノ川と組むのは純粋なモブキャラクター。人気モデルと一般人との距離のちぢまりを表現する。海藤も人あたりがやわらかくなったと評され、春野の力を感じる。春野と組むのは風紀委員長と、テニス部のおっかけ少女。第7話ではテニス部の藍原しかフォローがなかったところ*1、今回でおっかけにもフォローがされた。
単に変化を肯定するだけでなく、人格を強固にも描く。たとえば、きもだめしで幼い海藤を泣かせた生徒副会長を*2、ここでイベント好きと位置づける。
女児向けアニメなので、宝探しゲームのクイズはシンプル。とはいえ、最後の謎かけはドラマとむすびつき、印象深いものだ。自分の成長を教えてくれる“鏡”とは、宝探しゲームで会話したチームメイトのことでもある。


鏡を肯定すべきモチーフにしたことには、『ハピネスチャージプリキュア!』の反省も感じられた。カナタ王子が戦っている姿を入れたのも、トワイライトとの関係を暗示するだけでなく、やはりブルーとの違いを描くために思える。
プリキュアという戦う少女が主人公である以上、対等に魅力ある男性を描きたいなら、やはり奮闘させておくべきだった。少女のそばで戦うと目立ちすぎるというなら、別の場所で戦わせるか、能力をふるえない理由を説明するしかない。