法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』深海サイクリング/のび太のドッキリビデオ

夏休み恒例の『クレヨンしんちゃん』とのコラボレーションは、同じ週で同じモチーフを使うこと。今週は「夏の水あそびスペシャル」で、アニメオリジナルストーリーを展開する。


「深海サイクリング」は、水中自転車と水中生存用ヘルメットを使って、川からスネ夫たちがいる島までサイクリングを楽しむ。絵コンテは高橋敦史。
原作の「海底ハイキング」や『海底鬼岩城』を思い出させる、生身で陸上を移動するかのように海中を探検。ややせわしい語り口ではあったが、河川の堰から、大陸棚の生物群、そして深海まで、さまざまな風景が描かれて視覚的に楽しかった。これで30分いっぱい描いても面白かったかもしれない。


のび太のドッキリビデオ」は、レンズを向けるだけでドッキリ状況が発生するビデオカメラと、見せるだけで巻き込まれた全員が許してくれるプラカードを使って、のび太の悪ふざけが炸裂する。脚本は清水東
前半までは原作通りだが、途中から展開が変わる。ドッキリが収拾できなくなってカオスと教訓がいりまじるオチだった原作と違い、いつのまにかドッキリの当事者にされるというオチ。ドッキリの被害にあうことで反省をうながす教訓そのものは変わらず、メタ描写でアニメオリジナルながら原作っぽさも生まれている。原作通りのオチも見たかったが、良改変だとは思う。
映像としては、三輪修作画監督らしい動きの良さが光っていた。コンテ演出は楠葉宏三総監督。