法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』笑えるおマヌケさんが大集合!かっこわるー

ボーダーセキュリティーは米国版。いつものように犯罪者を阻止しようとする税関を賞揚する……展開になりそうなところで、今回に没収されたのはウクライナ人が個人的に大好物としてもちこんだバナナくらい。たしかに外来生物をもちこむ危険性などはあるだろうが、大量の密輸のような重い罪ではないことが明らか。さらに大量の食料品をもちこんだベトナム人は、衣料や茶葉に虫がついていて没収されたものの、英語がうまくつかえないだけで素直にひきわたして大きなトラブルにはならずに入国した。


チリでは刑務所に悪ガキ3人が体験入所。3人ともドラッグに手を出しているとカメラに対していきがり、それを知った親を泣かせたりする。
もちろん巨大刑務所で凶悪犯に直面し、3人は最初からおびえた状態で最下層の労働をしいられる。懲罰をかねるように囚人から理不尽な罵倒をされ、模範囚と面会してやりなおしの機会を語られたりした3人は反省……
以前に同種のリアリティ番組を見た時の印象から意外性のない展開に終始したし、教訓ドキュメンタリとしては良くも悪くも平凡だったが、巨大刑務所の共同体生活がかいま見えたところは興味深かった。


インドネシアからは、スンバワ島で伝統的におこなわれている少年たちの競馬が紹介された。
小さな馬ばかりのスンバワ島で、ジョッキーになれるのは体格の小さな子供だけ。きわめて貧しい島において、競馬の賞金や馬の調教をおこなう子供は珍しく収入が良く、家族全体で十歳にならない子供に依存している。
もちろん肉体ができあがっていない子供たちにとって危険なスポーツであり、カメラの前でも落馬する瞬間が映し出されたりした。最強のジョッキーも7歳の子供らしく、馬が出走直前に暴れた時は泣き出したりする。
どうやら2019年にBS世界のドキュメンタリーで放映されたものと同じ素材らしい。登場するジョッキーの名前も同じ。ただし家庭環境の複雑さなどはかなり省略しているらしく、良くも悪くも文化紹介に徹した編集だった。
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