法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第46話 エースとレジーナ!誕生の真実!

〜ひび割れた心(物理)〜


ある視点では愛が自己中となること、大切な個人と世界全体を選ぶような問題で答えは出せないこと、といったテーマの回収は悪くない。
ジーナとキュアエースの関係は予想され、昨年末に開示された情報の延長であり、これも違和感はない。「キング」ジコチューが本当に王の化身だったという真相も、予想された範囲ではあるが、レジーナとの親子関係に平仄があう。


ただいかんせん、アン王女が病気で倒れていたとか、ジコチューに王国が襲われてからレジーナとキュアエースに分離したとか、どうしてキュアソードやジョー岡田が情報を持っていなかったのかという謎が残ってしまう。分離したのはキュアソードから別れた後だとしても、寝こんでいたことくらいは知っておいてしかるべきではないか。
たとえば過去の回想回で、アン王女が病身を押してジコチューと戦っていたと説明しておけば伏線になったろうし、アン王女の病気がキングジコチューを生んだかのようなミスディレクションもできたかもしれないのに。


作画は良好で、上野ケン作画監督らしい絵柄が良い意味で出ていた。ただし後半に入ってから修正の甘さが目立った感も。
コンテは門由利子。けっこうアクションのうまい女性演出家。全身がフレームに収まりきらないキングジコチューの巨大感などもなかなかだった。


最後に次回作の映像も少し。公開されていたキャラクターデザインでは瞳の形状などから絵柄が『ハートキャッチ』とは別方向に整理されているなと感じたが、映像を見ると線質や色指定がさほど変わっていなかったので、良くも悪くも違和感が少なかった。