別件をきっかけに浅羽氏のツイッターアカウントを見ていたところ、下記のようなツイートを目にした。
いいかげん池上彰を「専門家」扱いするのは止めませんか。日本の視聴者を小馬鹿にするな。
— 赤の他人を「診断」「処方」しない会会員 (@thishereandnow) 2023年10月14日
いいかげん池上彰を「専門家」扱いするのは止めませんか。日本の視聴者を小馬鹿にするな。
「固定のコメンテーター」なんてのがそもそもおかしく、ど素人の感想を公共財の電波で流すのは免許事業者として妥当かどうか。それぞれの分野の一級の専門家をそのつどお招きするのがグローバル・スタンダード。
— 赤の他人を「診断」「処方」しない会会員 (@thishereandnow) 2023年10月14日「知の巨人」佐藤優然り、「化けの皮」が剥がれた人物を使い続けるメディアや出版社は、要は、視聴者や読者を舐めているということですからね。
— 赤の他人を「診断」「処方」しない会会員 (@thishereandnow) 2023年10月14日
「固定のコメンテーター」なんてのがそもそもおかしく、ど素人の感想を公共財の電波で流すのは免許事業者として妥当かどうか。それぞれの分野の一級の専門家をそのつどお招きするのがグローバル・スタンダード。
「知の巨人」佐藤優然り、「化けの皮」が剥がれた人物を使い続けるメディアや出版社は、要は、視聴者や読者を舐めているということですからね。
細部の表現はともかく、主張そのものには特に異論がない。しかし、ふたりの「化けの皮」がはがれた時期について、いつのころと浅羽氏は考えているのだろうか。
実は2015年に浅羽氏の『韓国化する日本、日本化する韓国』を読んだ時、巻末の推薦書籍に池上氏と佐藤氏の対談があったことに驚いた。
浅羽祐樹『韓国化する日本、日本化する韓国』巻末の読書案内を読んで、池上彰氏と同じくらいの信頼性と感じた件 - 法華狼の日記
驚いたのは、2冊目に紹介されたのが池上彰・佐藤優『新・戦争論――僕らのインテリジェンスの磨き方』であり、それが絶賛としか読めないこと*4。
ニュースを単なるインフォメーションとしてではなく、交渉や生存を左右するインテリジェンスとして読み解くために、現代の知の巨匠2人による対談に倣/習え。
表現のおおげささもあって、「知の巨匠」という表現をどこまで本気でつかっているのか悩む。池上氏といえば下記エントリでまとめたように、従軍慰安婦問題について事実誤認をひろめていたひとりではないか。
従軍慰安婦報道にまつわる池上彰のバランスとは、事実と虚偽の中間をわたりあるくこと - 法華狼の日記
佐藤氏にしても、左派の主流が安易に起用しがちだったことを「佐藤優現象」と厳格な左派が表現していたことから、批判すべき対象だった印象が強い*1。
一応、ブレーンがあつめた情報を聞きやすく語るタレントとしては池上氏に価値があったろうし、日本外交の内幕を知る証言者としては佐藤氏にも価値があったかもしれない。しかし「知の巨匠」のような表現がふさわしい情報分析者だとは当時から思えなかった。
あまり良くない読者だが、浅羽氏が池上氏と佐藤氏への評価をいつどのように変えたのか知りたいところではある。
*1:私自身も2010年には言及している。 左翼が右翼を好きとか嫌いとか - 法華狼の日記