予備校講師の田島圭祐氏による下記ツイートが注目を集めていた。
思い出した。
— タジー(田島圭祐) (@tajimakeisuke) 2021年2月7日
かつて一番添削に困った小論文。
彼女はヒトラーのファンでナチスの政策を徹底的に肯定した内容。文体は完璧で中身は私ではわからない専門的な内容だったので、世界史の稲田先生に内容の確認をお願いしたところ、思想はともかく、事実は問題なく、高校生のレベルではないとのこと。(続く
つづくツイートもふくめて伝聞からの印象にすぎないが、とりあえず「世界史の稲田先生」が少し情けないのでは、という感想をもった*1。
togetter.com
ツイートへの反応を見ると、そのような小論文を書いたことを今の本人は恥じているかもしれないという推測も散見される。
しかし後日の補足ツイートによると、当事者の承諾はえており、数年前にもブログで書いた逸話だという。
念のため。
— タジー(田島圭祐) (@tajimakeisuke) 2021年2月8日
1、10年ぐらい前のことです。
2、後に思想に関知したのではなく、試験対策上での対応であることを本人に話しています。
3、社会通年(倫理)が評価の俎上に上がることも話しています。
4、7年ぐらい前にこの内容をブログにしています。
5、以上の全てに対して本人の納得と承諾があります。
とりあえずブログを読めば違う印象になるかもしれないと考え、田島氏の名前でブログをさがし、それらしいエントリを見つけた。
waseyobitajima.blog.fc2.com
慶応志望の女子が「統治」に関するテーマで、ナチスの政策がいかにすばらしいかということを超論理的に書いて提出してきた。
内容はおよそ高校生が書くものではなかった。
つまり、文体や論理性がずばぬけているのだ。
しかし、「虐殺の有用性」は明らかに倫理に反する。
この答案の採点には困った。
要するに答案としては「満点」なのだが、思想的な側面で無条件で「不合格」にされる可能性があると思ったからだ。
どちらがとはいわないが、予想以上に中学二年生かと思った。いや、中学三年生か*2。
たとえ倫理を無視したとしても*3、収容や侵略や殺戮による収奪でいつまでも経済を動かせるわけもないだろうに。
生徒「ヒトラーは合理主義者で近代の中枢的な思想先取りしているんですよ。」
田島「ごめん、ヒトラーに関しては高校の世界史レベルでしか勉強したことないんだ。」
どちらがとはいわないが、せめて「世界史の稲田先生」から学んでおくべきだったのでは、と小学生並みの感想をおぼえた。