法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』世界のおマヌケさん大集合! 全員逮捕だ 2時間スペシャル

 前半の「逃亡者vs 警察官」や「アメリカ 深夜の留置所」は、さまざまな三面記事のような犯罪をショート映像で見せるコーナーと雰囲気が変わらない。映像に残された珍事件を楽しむ最低限の面白味はあるし、デリバリーのリュックなどに人間が隠れて犯罪をおこなっている場面などはミステリのトリックにつかえそうだな、と思ったりもしたが。
 ついでに「イタリア・南米国境警備」もまったく異なる地域の国境警備を紹介しているので、いつも以上にテーマが読み取れず雑多な印象が残った。


「悪者をドッキリで撃退」は、チリで犯罪者を罠にかけるドッキリ番組を紹介。今回は元ギャングの女性を強盗団に接触させ、罠をしかけた高級住宅街に誘導する。
 煙などで驚かして、大きな窓に鉄格子のある部屋に強盗団を逃げこませて捕まえられると判断したら、あっさり蹴破られて逃げられたり、けっこう番組側がマヌケ。
 しかし強盗団も防犯システムが作動したのに人が来なかったことから大丈夫と判断して、家の主人が旅行から帰る前に強盗をすまそうと再実行して逮捕されるオチ。
 どちらもマヌケすぎるし番組側の安全確保が充分ではないが、スタジオで所ジョージが犯罪がわりにあわないと啓発するための台本のあるヤラセ番組の可能性を指摘する。たしかにその可能性はあるか。


全米を震撼させた連続爆弾魔事件」は、1996年にアトランタ五輪と同時期に発生した爆破事件を紹介。
 イーストウッド監督の映画『リチャード・ジュエル』の題材になった事件だが、映画も未見だし関連情報もほとんど知らない。

リチャード・ジュエル(吹替版)

リチャード・ジュエル(吹替版)

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 そしてこの番組ではリチャード・ジュエルが疑われる局面は短く終わり、その後にも年単位で大規模な爆破事件が複数つづいたこと、容疑者は特定されたが証拠を残しつつ逃亡されたことも紹介。
 そして2003年後に容疑者が逮捕されたが、各所に設置している爆発物の情報とひきかえに司法取引で死刑をまぬがれたというとんでもないオチ。
 中絶をおこなう病院などがターゲットにされたところから犯人は典型的な米国の極右らしいが*1、犯罪者としては駆け引きの巧みな知能犯という感じで「マヌケ」という印象はない。
 事件の解決にかかった長さや事件の多さや規模からすると、序盤の冤罪事件に注目した『リチャード・ジュエル』しか映画化されていないらしいことも不思議。


「トルコの犯罪ストーリー」は、トルコで美容院をいとなむ女性社長が転落死し、捜査が進むにつれて構図が二転三転する。
 真相からふりかえって考えると、不倫でつながった人間関係に対して、妄想からくる嫉妬で殺しただけではある。だが、少しずつ死因が解明されながら人間関係をたぐって真犯人に近づいていく過程は興味深かった。
 スタジオでも評されたように、筆跡だけでなく筆圧から書いた者の体重が推測できるという科学鑑定の進歩もすごい。

*1:アトランタ五輪社会主義者の祭典と考えて爆破したという正名を出したらしいが、むしろ珍しく共産圏にボイコットされていたのだが……