「最強のドッキリメッセージ」は、さまざまな問題行動を起こす家族をこらしめるためのドッキリ番組を紹介。
ところかまわずオナラをする夫を反省させるためエコー画像の胎児に鼻をつまませたり、ささいな問題行動にリソースをつかったドッキリを展開。
ドッキリの構造や動機は昔と何も変わらないが、ディテールは変化している。もっとも、使われている技術や文化は数十年前からあるものだが……
「サヴァン症候群」は、世界に100人くらいしかいないとされるサヴァン症候群をもつ何人かの特性と、その特性を発揮する脳の検査結果を紹介。
昔から有名な症候群だし、登場する特性も一瞬で物の数や位置を把握したり書籍を高速で読んで記憶するというもので、特性そのものには新しい知見はなかった。
それよりも脳を検査して、一般とは異なる部位で絵画のように記憶していると判明したり、脳梁が存在しないため左右の目で別々の頁を同時に読んで記憶できるらしいという発見が興味深かった。ナレーションで指摘されたように「健常者」の脳の動きを知ることにもつながるだろう。
しかし、あくまで障碍と関連する特性を「問題児」のテーマにくくって良いのか?と疑問をおぼえたら、公式サイトの紹介ページでは他のコーナーと線で分離して、「問題児だけでなく“すごい能力”がある天才児もご紹介!」という説明をつけていた。
2025年5月5日のまる見えは・・今日はこどもの日!お騒がせな問題児大集合SP|世界まる見え!テレビ特捜部|日本テレビ
「ムンクの叫びを盗んだサッカー選手」は、ノルウェーの危険な地区で生まれ育ち、プロサッカー選手として活躍しながらムンクの『叫び』を1994年に盗んだパル・エンゲルを紹介。
もともと悪い仲間とすごしていて、昼はサッカー選手として活躍しながら、夜は窃盗で裕福な暮らしをしていたという。
ノルウェーの美術館に飾られたムンクの絵画に魅せられ、7年間ものあいだ週2回もかよいつめたパル。そして窓の位置を記憶して入りこんだが、窓を数え間違えて『愛と痛み』という別のムンクの絵を盗んでしまった。その絵はパルの持っているビリヤード場の天井に隠したという。
それでも仲間が売ろうとしたところから警察に目をつけられ、パルは自首。懲役の実刑で刑務所に行くことになったが、『叫び』への執着は捨てられず、出所後に盗難に成功。現場には犯行宣言文まで残した。
今度は最初からパルが疑われたが、証拠は残していなかったので警察は捕まえられない。調子に乗ったパルは警察に匿名で通報して、パルが自動車に何かを隠しているといった情報を流して警察に調べさせるが、もちろん何かが出てくるはずもない。
しかし三ヶ月後に売ろうと考えて、売却しようとした相手が囮捜査官だったため仲間が捕まり、しらを切ろうとしたパルも仲間が白状して逃げられなくなった。
堂々とドキュメンタリに登場するパルにスタジオが驚いていたが、どれだけ世界的に重要な美術品でも窃盗だけなら懲役ですんで出所できるだろうし不思議はないだろう……と思っていたが、番組視聴後に調べると出所後の2015年にも大量の絵画を窃盗して服役していたという。そして2024年に57歳で死去したそうだ。これを知ると、あまりドキュメンタリで感じた無軌道な自由人という感じではなく、むしろ生まれ育った社会と絵画の魅力にからめとられてしまった人間という印象が強くなった。