「結婚式なのに、命がけ」は、ちょっと変わった結婚式を楽しくおこなおうとして、さまざまな危機に直面した夫妻を紹介。
しかし現在の夫妻が登場するように、たしかに命の危機に直面したかもしれないが現在は笑い話ですませられる程度のトラブルばかり。それも大草原で結婚式をおこなって遠くの山火事を見てものんきに撮影をつづけていたら煙にまかれたとか、冒険好き夫妻なのでカリブ海の離島で宝探しイベントをおこなったら毒蜘蛛にかまれて放置して重態になったとか、雨天の結婚式で移動中に冠水した道路に兄弟の運転する自動車が水没したとか、最後はともかく夫妻にも責任がある問題が多すぎる……カリブの離島には病院がひとつしかなくて点滴しかおこなわれず、しかも気泡が入っていてあわてて看護師がなおしたとか、夫妻側以外のトラブルもどうかと思うものばかり。
スタジオでもどちらかといえばあきれたような反応が強くて、北野武などは捨てるフィルムをまとめてかけただけではと笑っていた。
「ジェームズ・ボンドなのに一般人」は、有名なスパイ作品と同じ本名をもつ人々のさまざまなトラブルを紹介。
もともと原作者はパッとしない名前にしようとして、たまたま見た書籍の鳥類学者から引いたという。それが現在では世界的に伊達男の代名詞になってしまった。
予想したように、真面目な場面で本名を名乗っても冗談あつかいされるし、特に警察からは疑いを深められるばかりで禁固刑になった者までいる*1。映画の新作が公開されれば、見に行くというコメントが殺到する。珍しい名前なので同じ町で同名の殺人容疑者が指名手配されると電話がかかったり周囲に疑われたりして、別人なのに疑われたと報道してもらったりした。
メリットといえば自己紹介でウケがとれて記憶されやすいことや、オンラインカジノのCMで版権問題をクリアしつつジェームズ・ボンドと名乗れる俳優として起用されたくらい。
ただ、DV夫から逃れるために子供をあえてジェームズ・ボンドに改名した例は予想外だった。その名前で有名人になって見つけられやすくなるかと思いきや、ここまで番組で描いたように意外と同名の人物は多いし、子供の居場所をさがそうと検索すれば架空の登場人物や演じた俳優が上位に引っかかるので逆に見つけにくくなる逆説が面白い。
「ブラジルの気球マニア」は、ブラジルで約10万人いると推定される無人気球愛好家を追いかける。火災の原因などになるため最大で懲役3年の刑がくだされる違法な趣味だという。
なぜそれほどマニアが多いかというと、もともとカソリックの行事で帰休を飛ばしていたため。それが徐々に巨大化し、垂れ幕もふくめて費用は100万円以上、制作に数年がかりの熱気球をチームで購入して飛ばすようになった。
しかし熱気球のため民家などで火災を起こし、それゆえ無人気球は1998年に違法化された。実行される恐れがなければわざわざ明文で違法化しない。しかし愛好家は大量のランタンや花火と組みあわせて、むしろ危険性を高めていく。
ただ廃棄されるだけかと思いきや、そこまで規模が大きくなると気球ハンターなる集団も登場し、どこまでも追いかけて回収。海では竹竿を前後左右にのばした小舟をくりだし、落ちてくるところを塗れないよう捕獲する。そして修繕改造して再び飛ばす。
他にも40年間、違法化前から愛好しているドン・セルジオなる愛好家のリーダー的な老人が登場して、妻には昼仕事と夜気球で家にいないことを愚痴られる。かと思えば、数年後の取材ではセルジオは亡くなり、刑罰は最大懲役8年に増やそうとする案も出て、取材していた愛好家のひとりは引退していた。
ここまで文化として巨大化すると下手に違法化するより、産業として保護しつつ監視を強めて安全性を高めるよう整備するべきではないかと思った。これは表現の自由と公共の福祉が衝突している案件だ。
*1:黒人だった。現在は別の刑で服役中とのこと。