法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』一攫千金!金持ちさん貧乏さんSP

「倉庫オークション」は以前にも紹介された、貸倉庫に放置された物品をひとまとめに売りに出す米国のオークションに密着。
 売り手は倉庫の扉をあけて、外から買い手に見せるだけ。ひとつひとつを近づいて調べることも、見える範囲だけでも精査する余裕もない。
 今回は3人の買い手がピックアップされて、それぞれ黒字にはなったが、移動の手間などを考えると数万円単位では充分な利益にならないのではないだろうか。
 しかし3人目の買い手は美術品がある倉庫を強気の75万円でせりおとして、後日に鑑定にかけたところ高価な美術品ばかりと判明。2400万円くらいの利益が出たという。


「アンダーカバーボス」も以前に放送された、企業の経営者が特殊メイクで変装して、新入りとして自社の現場に潜入する。
 今回は半世紀以上前からある観光企業クラブメッドの社長が潜入。宿泊から食事やイベントまで自社の施設で完結する観光形態の先駆けとして人気があり、世界50ヶ国でリゾートを運営しているという。
 今回の社長は若手で、あまり経験がなく、現場の仕事もうまくできない。しかし従業員の話を親身に聞き、外から呼びよせた社員はそれなりの生活環境だが、現地で雇用したスタッフのひどい社宅には心をいためる。他にも救急室が老朽化していることや、看護士が客の対応も同時におこなっていることを問題視して、それぞれ番組の最後に正体を明かして改善を約束した。しかし優秀なメキシコ人のマネージャーが、フランスに本社がある会社では出世できないと思いこんでいるところに対して、目指している地位にいるメキシコ人と対面させたところは、いつもの改善とはちがって気がきいていた。
 なお、ネガティブな側面が出てこないことがおかしいとスタジオで北野武らが指摘したが、そもそも社長の偽りの状況にあわせてカメラが取材に入っているので、従業員が本音を完全にさらけださないことはおりこんで見るべきだろうと思う。


「これはダリの絵だ!25年間信じ続けた男」は、スペインの売れない画家が骨董屋で見つけた絵を敬愛するダリの作品だと思いこみ、行動した25年間を紹介。
 スペインの画家トメウ・ラモは、絵の具で白髪をそめるような奇矯な人物。しかしめぼしいものはないかと骨董屋にはいり、ひとつの絵を見つけたことから人生が一変する。
 貧しいなかで購入した絵を、トメウはダリの作品と考える。右下隅の文章にダリという名前が読めるし、ダリの語る胎内記憶と絵の情景がよく似ているという。鑑定に出して判明した絵の具の年代から、ダリの時代に描かれた可能性が出てくる。
 しかしダリの作品を管理する財団に手紙をおくっても半年後に証拠不足なので認められないと返ってきた。周囲の人々もトメウの考えを頭から否定する。とうとうトメウも自信をうしない、しかしふたたびダリの絵だと考えたりと葛藤をつづける。
 ついにダリの鑑定にもっとも得意な人物に接触して、好感触をひきだす。文章の特徴などもダリと同じで、謎の数字もトメウの推理が正しいようだと結論づけられた。
 検索すると当時の報道がいくつも見つかるが、まったく知らなかったので、真贋がはっきりしない謎めいた展開を素直に楽しむことができた。
1988年に買った油彩画、ダリ初のシュルレアリスム作品と判明 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News
 ちなみにトメウは売買の話題をカメラの前で拒絶しながら、すぐに絵を売却した。金額は明かされていないという。スタジオでは落胆の声がおおきかったが、高価な作品を貧しい個人が所蔵しつづけることは安全性の懸念があるし、美術史にのこるレベルの作品なら専門的な人物や機関にわたったほうが研究もすすむだろう。悪いことではないと思う。