法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『デリシャスパーティ♡プリキュア』第41話 メリークリスマス!フェンネルの大切なもの

デリシャストーンを修復するため、品田とローズマリーとシナモンは洞窟に向かった。一方、クッキングダムの王宮にブンドル団が入りこみ、王や妃を拘束していた。そしてクッキングダムを守るべきフェンネルは、おいしーなタウンにやってきていた。プリキュアから離れて動く男たちは……


伊藤睦美脚本、志水淳児演出でブンドル団の首領の正体を開示する。たいていの大人の視聴者にとってはあからさまな展開だが、幼い視聴者にとってはどうだろうか。このシリーズのどんでん返しとしては、やや遅い感じはある*1
しかし髪をおろしたセクレトルーは良かったが、正体を明かしたフェンネルが、いかにも悪の権化の戦士のような派手な恰好になったのは……衣装を変えるのは視聴者にわかりやすくするためだとしても、もっと怪盗的なスマートな装束にするべきではないだろうか。戦闘的な印象を出したいにしても、たとえば海賊などをモチーフにするとか。
ローズマリーがいないことで異空間デリシャスフィールドに入れず、日常を舞台にプリキュアが戦うことになったのに、あまりアクションに尺をつかっていないため、現実の風景にプリキュアがいる異化効果が生まれていないことも残念だった。もともと背景美術をあまりリアルにしないシリーズではあるが、今回はドラマを男たちが牽引しているからこそ、ビジュアルは少女たちが前面に出るべきではないかと思った。

*1:前作は年をまたいでどんでん返しをしたが、終盤ぎりぎりまで情報を開示しない遅さは、物語の真相と密接な関係があった。どんでん返しの内容も意外性と納得感があった。 hokke-ookami.hatenablog.com