法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』ラッキーアンラッキーSP

最初のコーナーは、さまざまな理由で運良く大金を手にした米国の人々を紹介。
しかし最初に紹介されたジェリーとマージの老夫婦は、宝くじでキャリーオーバーした場合に下位に分配される場合、一定以上の購入で必ず利益が出ると数学で発見したというもの。もともとキャリーオーバーは発生した時に期待値をあげるシステムだが、どのような計算で期待値が購入金額を超えるかまでは説明されなかった。いずれにしてもブラックジャックのトゥルーカウントのように、運だのみではなく計算の勝利だろう。
それ以降はルイジアナ州で土地を購入したところ、その土地の一部をガス会社が所有していて当初は工事などが迷惑だったが、やがて掘削したガスの利益から1/8が配当され、毎月百万円以上が入るようになった。庭から油田が出るネタに近いことが現実にある米国のすごさ。
コロラド州で公園にきた貧しい若いカップルが、ひまつぶしで公園の土をほって出てきたものをもらう遊びをしたところ、ダイヤモンドを発見。ダイヤモンド・クレーター州立公園で発見したそれは2000万円以上の値段がついたという。
テネシー州ではマイケル・スパークスという男がリサイクルショップで米国の独立宣言書を発見。200部しか作られなかったそれを競売にかけると、6000万円以上で落札された。


次のコーナーでは米国カリフォルニア州から、さまざまな事情で持ち主がいなくなって放置された倉庫を、短時間だけ入り口から中を見せて、競売にかけるというもの。以前にも視聴した記憶がある。
エルビス・プレスリーが死去した時の号外を大量に集めていた倉庫は合計で1000万円以上だったり、家具がそれなりに高級だったので合計すれば落札価格より利益が出たり。
しかし面白かったのは箱も何もかも空っぽの倉庫。お宝が眠ってそうだと最後に期待した金庫も空っぽだったが、年代物の金庫だったためアンティークとして利益が出た。価値あるものの逆転がショートショートミステリのよう。


最後は作者の自殺後に出版されピュリッツァー賞を受けた小説『愚か者同盟』をめぐる母子の数奇な運命。
いわゆる毒親な母によって英才教育を受け、束縛されたまま育った青年。彼が書いた小説を出版社は認めたが、担当はひたすら改稿をもとめて生前の出版はかなわなかった。
そして死語に出版されてベストセラーとなり、自分の手柄のように母は講演をしたり映画に口を出したが、次々に主演が亡くなり映画化は頓挫。少年時代に書かれた小説を見つけて出版するも前回ほどの評価はえられなかった。
しかしアンラッキーというよりも、母親が映画に口を出しすぎて制作期間がのび、トラブルで頓挫していったパターンにしか見えない。心臓麻痺で亡くなった主演が複数いるのも、主人公が肥満なので肉体的な問題があったのだろうと思えた。
どちらかというと因縁と因果がめぐる、寓話的な出来事だと思った。