法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』奇跡の生還SP

危機をギリギリで避ける、文字どおり危機一髪な場面が多く、今回はショート映像集も見どころ満載。ただ割れた氷山を必死に走って仲間に再合流できたペンギンはインターネットで見かけたな。


エド・スタフォードなる探検家が世界各地の過酷な環境を、現地の探検家と競いあうサバイバル番組が初登場。今回は、フランス外人部隊人民解放軍にいた元特殊部隊員の中国人ウー・シンレイと、ゴビ砂漠の踏破速度を競う。
ふたつのうちひとつだけ持つことを許されたアイテムら、スタフォードは水筒を選び、シンレイは残ったナイフを入手。水筒の底の凹面を磨いて太陽光を集める着火装置にしたあたり、ちょっと番組関係者ならではのズルさを感じないではなかった。シンレイもナイフと石を打ち付けて火を起こすことはできたので、不公平な印象はないが。
最初に水を求めて玄武岩の山へ遠回りしたスタフォードと、ぎりぎりで水を確保しながら最短距離を進んだシンレイという対比が面白い。あくまでリアリティ番組ではあるが、たがいの技術と死力をしぼりだし、敬意をはらいあうレースは見ていて心地いい。


米国からはケリー・シルバーズなる男の、つなわたりのように偶然の成功がつみかさなった脱獄劇を紹介。
トイレットペーパーを固めてマジックで黒く石鹸で光沢を出した偽の拳銃で刑務官をおどし、仲間と三人で脱獄に成功。しかし逃走車両を捨てて森を走るなかで、体力がつきて仲間を先に逃がしたところ、仲間ふたりは捕まったが、迷って無人のパトカーの場所にもどってしまったシルバーズはそこにとどまることで逃亡に成功。さらに親類をたよったり、簡単に行ける国境近くのメキシコの街に潜伏。知りあったメキシコ人の女性と恋仲になって検問を突破。
そのままメキシコで偽名をつかい、パソコンにくわしい米国人として教えをこわれ、学校で英語とパソコンを教える有名人にまでなったという。もちろんそれゆえ逮捕にいたったわけだが……たよった親類に警察がせまっていることを警官の友人に教えてもらったり、メキシコ人の女性の兄弟が突破に協力したりと、シルバーズには不思議な人間としての魅力もあったようだ。