法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『トロピカル~ジュ!プリキュア』第31話 トラブル列車! あすかの修学旅行!

寝台列車のなかで、滝沢はクラスメイトと仲良く会話。しかし持ってきたバッグから手が出てきたことに驚き、あわてて移動する。一方、夏海たちはプリキュアに変身して列車を追っていた……


村山功脚本に貝澤幸男コンテ、岩井隆央演出。修学旅行で移動する列車と、それを追いかけるプリキュア視点だけに舞台を制限したコンセプト。
敵幹部ヌメリーがバレバレの変装で乗りこんできたかと思えば、外で戦うことに合意したことを利用したり、列車まわりでドラマを完結させたことに感心した。
普段主人公の夏海まわりをドラマから切りはなすことで、滝沢と白鳥の因縁から、同学年との関係性も余裕をもって描写できている。
追いかけるプリキュアたちも、てっきりローラをつれかえりに来たのかと思いきや、真相の脱力感に笑った。思いつきのネタなら好みから外れるが、ちゃんと以前に明確な描写がある*1ので納得するしかない。


いつもより世代が上のキャラクターを描くにあたって、藤原未来夫作画監督らしい高頭身の絵柄が合っている。基本のデザインよりまつげが多く、瞳を描きこんで耽美な印象が出ているのも滝沢と白鳥の湿度が高いドラマにちょうどいい。
かわりに髪にボリュームがあるローラの作画が不安定だったり、モブの細部まで手が回っていない印象はあったが、必要なところに力をそそぐ方針は間違っていない。
動く列車をけっこうていねいに作画したり、かと思えば流れる風景をブラシ絵のような背景の置き換えで表現したところも面白かった。