法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』ジャイアン反省、のび太はめいわく/ドラえもんに落書き

原作のある前半と、アニメオリジナルで再放送の後半と。通常枠での2020年最後の放送。


ジャイアン反省、のび太はめいわく」は、のび太に暴力をふるおうとしたジャイアンが何者かにおそわれる。怒るジャイアンだが伯父にさとされ……
ジャイアンが負けちゃった!?」というタイトルで2007年にアニメ化された原作を、原題のままリメイク。腰繁男コンテ演出。
いきなりのび太が暗所を逃げまどって、ジャイアンが襲ってくる導入が、原作どおりのスピーディさ。そこから原作読者にもサプライズを感じさせるアレンジが入る。謎の味方の姿は暗がりで見えすぎてしまっているし、のび太の感想で真相をそのまま語ってしまっているが、漫然と画面を見ている視聴者を考慮すれば、自由に読み返せる漫画よりもネタを明かす判断は理解できる。
以降の大筋は原作通りで、作画も全体として良好で、細かいアレンジも納得がいく。小石を投げるだけの原作と違って、スネ夫を背後からつきとばすジャイアンも、理解できる範囲。タイムマシンに無理やりジャイアンが入ろうとする場面も、机全体がグラグラ動くアニメーションが楽しい。
ただひとつ、ジャイアンの叔父の体格が原作と比べて、かっぷくが良くないことに違和感があった。ジャイアンの体型にあわせたのかもしれないが、原作通りにヒゲのボリュームがあるので、相対的に貧弱にすら見えた。


ドラえもんに落書き」は、2013年の再放送。なぜ選んだのか意図がよくわからないが、映画宣伝*1に尺をつかうため短い尺のエピソードが良かったのか。
hokke-ookami.hatenablog.com

*1:ヨドバ氏が登場するようなくすぐりは驚いた。