mizunotori氏*1のツイッターを経由して、WEB小説に「スタンピード」という概念が定着していることを知った。
最近ダンジョン物のラノベ色々読んでるけど高確率で出てくるスタンピード概念は何が元ネタ何だろう…ダンジョン自体はゲームでよくある感じだけどスタンピードってゲーム的には聞かない気がする
— 白豚 (@WhitePorker) 2020年1月26日
ダンジョンから魔物が溢れだして襲われる=スタンピードって表現するようになった原点の作品とか有るのかなと思ってネットで調べてみたら時期が悪かったのか、ワンピースの情報が溢れてて肝心の情報が上にでてこんやないか
— 実 (@mkusu0831) 2020年1月7日
なろう(に限らないけどひとまずここでは範囲を絞る)で一つの展開ストックになってる、ダンジョンから魔物が群れをなしてあふれでて暴走する危機を止めようと奮戦……という「スタンピード」シチュの直接の影響元ってなんなんだろ
— みやも(大阪府) (@miyamo_7) 2019年12月4日
ナウシカの王蟲群とかのそもそもまで遡らず、なろう内の火付役だと?
有名どころの作品だと「ありふれ」の人物紹介(2014年10月公開?) https://t.co/5IdPD3oCtO に書かれてるのが古いかな。あと無職転生とデスマでも使われてる。でもまあ用語としてはもっと前からあるよなあ。どうもTRPG用語っぽい感じがするけど。
— mizunotori (@mizunotori) 2020年1月30日
WEB小説ではないファンタジーで、2004年の時点で使われている例があるという。
なろう外の話ですが04年の「ガンズ・ハート(鷹見一幸)」でモンスター大量発生現象がそう呼称されていたと言う話が。https://t.co/ApwMpB6QeIガンズ・ハート
— 貴金属 (@silverclock96) 2020年1月30日
検索してみると、なるほど説明なくスタンピードという言葉が使われている作品が見つかる。
たとえば2017年に始まり、商業化もされている作品の内容説明で、物語の発端として最初につかわれている例があった。
生き残り錬金術師は街で静かに暮らしたい
エンダルジア王国は、「魔の森」のスタンピードによって滅びた。
錬金術師のマリエラは、『仮死の魔法陣』のおかげで難を逃れるが、ちょっとしたうっかりから、目覚めたのは200年後の錬金術師が死に絶えた世界だった。
私が思いあたった可能性として、実際のオンラインゲームでダンジョンから魔物が出てしまう想定外の事故がある。
検索すると、ダンジョン内で魔物がかける短時間の呪いが、想定外のルートで街にもちこまれた「汚れた血事件」の情報が引っかかった。2005年にワールド・オブ・ウォークラフトというゲームで起きたという。
仮想世界で起こったパンデミック事件 Corrupted Blood incident(汚れた血事件) - Togetter
ただ、これはこれで興味深い内容だが、私が記憶していたのは少し違う。録画された映像を見ただけだが、ひとつのイベントボスにあたるような強力なモンスター一体が市街地に出てしまい、周囲を蹂躙して誰も止められなかったという出来事だった。
しかしいくら調べても、記憶に近い事件の情報が見つからない。そもそも、群れがあふれでるスタンピードと、一体があばれまわる事件は直接の関連はないかもしれない。とはいえ、偶然に現実で虚構と同じような出来事が起きたのなら、それはそれで面白い話だ。
*1:はてなアカウントはb:id:kazenotori。