法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『相棒 Season18』第14話 善悪の彼岸~ピエタ

特命係に杉下と冠城がもどると、南井が待っていた。杉下は南井が犯罪者をあやつり処刑に協力させているという推理を語るが、明確な証拠はない。
激怒して出ていった南井の後をつけた冠城は、つながりがありそうな女性を見つける。その女性の行き先で、やはり犯罪にかかわった者が不審死していたが……


前々シーズンに始まる南井十シリーズで、今回も脚本は徳永富彦。2話連続の完結編と予告されていたが、今回だけでひとつのエピソードとして完結している。
シリーズの前回*1と同じく、南井が巨悪ということは前提にしつつ、実行犯の正体でツイストをかけて意外性を出す。南井は他人に処刑を実行させるという先入観を利用した展開で、シンプルなりにサプライズがあったし、行動の変化が完結編らしさを生んでいる。
ただ、ゲストもふくめて今回の情報量が薄かったのは残念だった。冒頭で杉下が過去回から推察できる情報をならべたてて、それだけでほとんど南井というキャラクターの全体像も解明してしまった。そもそも、多くのレギュラーが退場するなかで、せっかく育ててきた好敵手なのだから、もう少し退場は引きのばしても良かった気がする。