法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』世界のマヌケなヤツらが大集合  クリスマス直前なのに全員逮捕だ2時間SP

ゲストは藤原竜也。海外を飛び回った経験があり、今回のテーマにそってさまざまなトラブルについて語っていた。


マヌケな犯罪など短い映像を紹介するパートで、ルパン三世のようにマスクで女性に変装した囚人が紹介されていたのが少し気になった。最初は変装をはがされる映像付きでネットニュースで見かけたのだが、再収監後に自殺したという続報も知っている。
女装で脱獄未遂の男、首つり自殺か ブラジル 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News
それが番組では後で叱られたと紹介するだけで、笑える犯罪として処理。説明で嘘はついていないのだが、後味の悪い情報を隠したのだとすると、これまでの紹介された事件もそういうところがあったのだろうな、と思えてくる。


いつもの空港警察は今回もスペイン。全体的に厳しいが、病気のため金欲しさに麻薬の運び屋をやった老人に対しては、少し優しさがあったかな。
もうひとつ、偽造パスポートをつかった二人組を取り調べている時、近づいてきていた男が違法入国を助けるブローカーだったのは、逃げていれば捕まらなかったのに……と思った。今回のテーマが「マヌケなヤツら」ではあるが。


ロシアから以前にも紹介した悪人対峙のリアリティ番組を紹介。初めて行ったガソリンスタンドで給油した直後にエンジントラブルが起き、たまたま通りかかったレッカー車に修理工場まで運んでもらえたが、法外な修理代金を求められたというもの。
もちろんエンジントラブルやレッカー車も仲間の組織的詐欺だったわけだが、かっこつけた男が恋人を囮にしたり屈強なボディーガードで悪人をとっちめたりと、かなりエンタメ重視のつくり。いかにもヤラセっぽすぎて、逆にリアルに感じてしまった。


もうひとつロシアから、悪質な借金取りから救うリアリティ番組も紹介された。売り上げが厳しくなっている個人店の店主に対して、偽警官や中傷ビラを使って嫌がらせをつづける。
実際に警察が店主を逮捕する展開に驚いていたら、店主を中傷している隙に偽の犯罪の証拠を店内に隠したというトリックだった。とはいえ偽警官は本物の警官と知りあいで、警察の腐敗を感じさせる内容でもあった。


さらに米国では、裕福なシングルマザーに対して親身になって男女関係になった若手警官が、ふられてストーカー化した事件を紹介。これも容疑を偽造して女性を犯罪者にしたてようとしたり、警察という組織が犯罪に利用される恐怖があった。
今回の番組の最後では、イギリス北部の地域ぐるみで警察に反感をもっている地区を紹介していたが、たしかに多くの犯罪が摘発されたものの、さすがに地域全体となると反感をもつだけの経緯もありそうに思えてくる。
「全員逮捕だ」テーマでありながら、治安組織を全肯定はしない番組を選んでいたことが興味深かった。