法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』ピクニックで先をこせ/かがみのない世界

アニメオリジナルの前半と、再放送の後半と。


「ピクニックで先をこせ」は、骨川家のピクニックにつれていってもらえなかったのび太が、ドラえもんにたのんで秘密道具で先回り。しかし野比家でピクニックしたい気持ちが空回りをひきおこす……
伊藤公志脚本、佐野隆史コンテのアニメオリジナルストーリー。小西富洋作画監督で、全体的に動きが良い。骨川家の弁当を食べる狸の獣作画もよくできていた。
のび太の手段と目的がいれかわり、着地点を見失っていく展開も、原作らしさがあった。異常事態でも普段通りの生活をつづけて旅気分を壊していく野比親も、いかにもな描写だ。
ただ、あちこちに移動しても高井山の風景が変わりばえしなくて、手間をかけているわりに画面が単調。野比親子のやりとりも同じことのくりかえしで、展開の妙もなく、見ていて飽きがきた。
ひとつだけ予想を超えたのは、結末での野比父友人の再乱入。そのまま夕闇に酔っぱらいが踊るという、わびしい情景を引いた構図で見せて、ピクニックの完全な破綻を印象づけた。


「かがみのない世界」は、2005年から2回アニメ化されている短編の、2017年版を再放送。せっかくなら古い2007年版にしたほうが、視聴者に目新しく感じてもらいやすいと思うのだが。
『ドラえもん』かがみのない世界/ピンキリ!お宝未来鑑定 - 法華狼の日記