追ってきたプリキュアに対して、ブルーキャットは本来の姿をさらしてしまい、アイワーンに星が滅ぼされた過去を回想する。
一方、アイワーンはバケニャーンが裏切った苦しみをかかえ、加勢にきたカッパードをさえぎるように戦いへおもむく……
高橋晃作画監督にスタジオダブの原画陣で、東映としては作画がよく整っていた。巨大化アイワーンとのアクションも巨大感や重量感は充分*1。
星の長の中性的な美形ぶりも、意外と男らしい声も合わせて、若宮アンリの発展形と感じさせて今後を期待させる。
脚本は村山功シリーズ構成だが、さほど意外性のないブルーキャットの過去と、キュアコスモへ変身するだけの、シンプルなつなぎ話とはいえる。
しかし回想であらためて無邪気な凶悪さが印象づけられたアイワーンの、それゆえの身勝手な悲しみが台詞で説明せずに伝わってくるドラマは意外な良さがあった。
怪物化したアイワーンがしゃべれないかわりに状況を論じるカッパードも、前に出すぎない距離感のおかげで他者の心情を尊重する雰囲気があって格が落ちない。
*1:巨人化した敵の腕を走ってあがる殺陣は、そろそろシリーズ恒例といっていいかもしれない。