疑いをかけているのはid:yamakaw氏で、他の愛読者も私のエントリから情報が欠落しているかのように応じている。
この記事ではガメさんがApeman氏のコメントを拒否したことをもって発端としているが、引用されているガメさんの文章では、Apeman氏らのはてなブックマークかどこかでのそれ以前の言動にガメさんが怒っているようだ。何か意図的に省略されていることがないか。
— 書記 (@yamakaw) June 13, 2019
法華狼の日記 https://t.co/RvAVEY1sOl
当然ながら書いた人のバイアスが多分にかかってる、という前提で読まないと内容があまりに一方的に感じています
— 70 (@nanazerocolors) June 13, 2019
書記さんこんにちは。
— 静電気@反天皇 (@seidenki_mochi) June 13, 2019
jamcatさん@apricotjaam さんが調べてくれたはてなブックマークコメント(ブコメ)があります。https://t.co/YZUNxtVaaM
seidenki_mochi氏が紹介しているapricotjaam氏のツイートから、はてなブックマークでid:Apeman氏がコメントをしていたと指摘したいことがわかる。
しかし困ったことに私のエントリでも、コメントが拒否される前にApeman氏がはてなブックマークで批判をしていた順序を明記しているのだ……
はてな界隈で人気があったガメ・オベール氏という人物が、何をきっかけに失墜していったかをふりかえる - 法華狼の日記
私が知るかぎりApeman氏が最初にガメ・オベール氏へ批判的なコメントをしたのは、戦犯ゴボウ問題ではなく、靖国問題だった。
2010年の当時に、Apeman氏自身が、論争の発端からガメ・オベール氏の文章を引いて、それぞれの経過をまとめている。
「事実であろうと、なかろうと」PartII - Apeman’s diary・1月17日、ガメ氏が「ついでに国民のほうは「隣の国がうるせーで、あの死んだにーさんたちが集まってる神社はなかったことにすべ」とゆいだした。」「そーゆーのをゴツゴーシュギというんじゃ、ボケ。」と発言。この「ボケ」はいうまでもなく日本国民の一人たる私にも向けられていることに留意されたい。
・同日、私が「へぇ。それ誰のこと?」とブコメ次にApeman氏は1月21日、上記とは独立してコメント欄で戦犯ゴボウ問題の根拠について質問しようとしたが、承認されなかったという。
エントリで「発端」という言葉を使ったのはここだけだ。引用のように、Apeman氏自身がエントリにまとめた経緯においても、靖国問題が先にあったことがわかる*1。
たとえ「ブコメ」という略語が理解できなかったのだとしても、コメントが承認されなかった以前に衝突があったことは理解できる文章のはずだ。
しかも私は、承認されなかったApeman氏のコメントとガメ・オベール氏の反駁を紹介した後に、靖国問題で衝突していた時系列をあらためて説明している。
ガメ・オベール氏が不特定多数へ「ボケ」と評価し、Apeman氏が「へぇ。それ誰のこと?」と応じた時点で衝突が始まったとはいえるだろう。
しかし、相手の全人格を対象にして批判を始めたのはガメ・オベール氏が先だったし、その表現も罵倒に満ちた攻撃であることも指摘せざるをえない。
最初は「ブコメ」という略語が理解できなかったのだとしても*2、seidenki_mochi氏が説明している。そもそも、seidenki_mochi氏がyamakaw氏の読み落としを指摘しないことが不思議でならない。
ここまではっきり書いていて、コメントが拒否された部分を読めば嫌でも目に入るような位置なのに読み落とされたのだとすると、私にはどうすればいいのかわからない。
yamakaw氏はつづけて私を批判するようなツイートをくりかえして、少なくないリツイートやファボをえているが、読み落としを指摘されている様子がうかがえない。
はてなブックマークでの言及はなかったことにする、みたいなルールあるいはお作法があったりしたんだろうか。そこでどれだけ無礼なことを言われてもブックマークのついた文章を書いた人は見なかったことにするべき、あくまでも直接のコメントだけが公式なやりとりである、みたいな。 https://t.co/vBqk6RecP8
— 書記 (@yamakaw) June 13, 2019
その「見なかったことにする」というルールあるいはお作法、発想自体がすげえ日本的というか。それこそ、英語にせよどこの言葉にせよ、日本語以外にはありそうにない表現というか。 https://t.co/Xr7TqEWxzj
— 書記 (@yamakaw) June 13, 2019
人間どうしの対話って、そんなものじゃあないよね。 https://t.co/9kmkqucFi6
— 書記 (@yamakaw) June 13, 2019
「見なかったことにする」が良くないことだと考えるのであれば、まず反論の対象をちゃんと見ようとしてほしい……
はてなのアンテナとかブックマークとか日記とかの色々なサービスに、ここで言うたことはこっちではノーカン、みたいなお作法があるとしたら、はてなの利用者の言動には構造的にintegrityが損なわれることになる。
— 書記 (@yamakaw) June 13, 2019
たしかに私自身の方針としては、相手のアカウントが異なれば別人としてあつかうようにしているし、他での衝突と独立した内容のコメントであれば衝突とは個別に会話することも多い。
しかしガメ・オベール氏の罵倒については、Apeman氏のブコメと比べた上で評価している。むしろ愛読者がガメ・オベール氏の表現を無視しているかのような様子に私は首をかしげている。
こういう、直接のコメントだけが公式だみたいな理屈の構造、私が想起するのはダーティハリー第1作の悪役の言い分だ。証拠能力の欠ける証拠じゃ俺は有罪じゃないんだぜとか、自分を殴らせて被害者づらとか、あのいやな感じ。 https://t.co/Xr7TqEWxzj
— 書記 (@yamakaw) June 13, 2019
俺もリベラルづらしてるけど、あの映画みて、ハリーがマグナムで犯人ぶちころすところで溜飲を下げる俗人なんでな。 https://t.co/paaivjBvbd
— 書記 (@yamakaw) June 13, 2019
最終シーンでハリーがバッジを投げ捨てるように、こういう屁理屈聞かされつづけりゃあ、ええがなもう君らの言う正義なんぞ知らんがなという気分になりますわな。 https://t.co/mom8Ea2ofc
— 書記 (@yamakaw) June 13, 2019
この連続ツイートだけは、ある意味で納得感があった。
私としては、緊密な知略や入念な捜査で証拠をつかむ展開こそ光がさして見えるし、不充分な証拠で悪を倒すことを優先する展開は誤認による挫折が待ち受けていないかと恐れてしまう。
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対してyamakaw氏は、戦犯裁判の根拠が争点になっている話題で、わざわざ「証拠能力の欠ける証拠じゃ俺は有罪じゃないんだぜ」を「いやな感じ」な事例として出した。
あくまで趣味嗜好の話ではあるが、そのように細部の証拠固めを軽視していった延長線上に、先日に批判したような愛読者のふるまいが生まれる危険はないだろうか。
歴史修正主義をApeman氏らが批判した過去を、ガメ・オベール氏の愛読者はApeman氏らの過誤と主張しはじめている…… - 法華狼の日記
見落としは誰にでもあるが、だからといって事実を軽視しない姿勢は忘れないでほしい。
*1:このApeman氏のエントリはapricotjaam氏もつづけて存在を指摘している。jamcat on Twitter: "能川@nogawam = @apesnotmonkeys さん、元記事のガメさんは、過去惨たらしく死んだ日本の若者に対して軽薄な態度を取る現在の日本国民に怒っていると読めるけど、これ、一般的な「日本人はさ~」って話でしょ で、あなたはガメさんに直接個人対個人でクソコメ送ってるわけじゃん… https://t.co/vnIulmqSpl" そこでapricotjaam氏はガメ・オベール氏を擁護するにあたって、「過去惨たらしく死んだ日本の若者に対して軽薄な態度を取る現在の日本国民に怒っている」という解釈で充分だと考えているらしい。しかしApeman氏はその「軽薄な態度」という認識そのものを批判しているので、反論として成立していない。千鳥ヶ淵戦没者墓苑で戦死者を追悼することが軽薄であるといえるだけの理路くらいはapricotjaam氏は示さなければばらない。