冠城の知人の犯罪学者から、妻が失踪したと連絡が入る。妻は元人気キャスターで、その引き上げで人気コメンテーターとなった夫を支える立場となっていた。
しかし残された血痕や、さまざまな傍証から、妻を殺した疑いが犯罪学者にふりかかり、やがて女性の死体が発見されることに……
根本ノンジ脚本。オーソドックスな偽装計画に見せて、それを反転させながら事件の様相を変転させていく。
ミステリ的な面白味はそれなりにあったのだが、妻と妹の関係性やら、元人気キャスターを助ける女性などで、何もかも「女は怖い」にまとめて終わったのは残念。
元人気キャスターだった妻の尊厳を軽視していたことや、妹が意図的に誘惑したとはいえ浮気したことで、ちくりと犯罪学者も批判されて良かったろうに。冤罪で拘留され社会的な評価も下がるという罰がくだされているという解釈はできるのだが。