法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』ピンチからの一発逆転! 大脱出SP

「暴れ象 タイク」は、ハワイのホノルルにやってきたサーカス団から象が脱出。動物プロダクションで調教された象タイクは、ふだんは鎖につながれ自由に動けず、調教においてよく殴られていた。そして引き渡されたサーカスで、不慣れな象使いにより暴走し、街を破壊しながら逃げることに。タイクは80発の銃弾を浴びせられ射殺。ベテランの象使いも死亡。
この事件があったのは1994年で、私にとってはつい最近の印象だが、ここから世界20ヶ国以上で動物に曲芸をさせることが禁じられていったという。リアルタイムを生きていたが、そういう印象はなかった。
「大海原での座礁から脱出」は、ヨットで世界一周旅行をしていた6人家族の事件。自動操縦にしていたところサンゴ礁座礁し、船内に水が流入。衛星電話をかけようとしたところ、手が滑って水に落として壊すという驚くほどの凡ミスから、全員が追いつめられていく。海面に岩場が顔を出していたのを見つけたので、マストに足をはさまれた父を葛藤しつつ置きざりにし、それでも一夜明けて全員がなんとか生きのびたという。
麻薬王エル・チャポの脱獄」は、2015年にメキシコのアルティプラーノ刑務所で起きた大脱獄事件の紹介。エルチャポという愛称で知られていたホアキン・グスマンという男が、メキシコから米国への麻薬密輸で資産家となっていた。しかし個室に収監され、24時間をカメラで監視されるなか、個室内のトイレに入ったグスマンが出てこなくなった。調べてみると1.6kmもの長いトンネルが手作業で掘られていて、そこにしいたレールの上をエルチャポは改造バイクで姿勢を低くして逃げていったことがわかる。
もともとトンネルを使って麻薬を密輸していたエルチャポは、部下に助けられて逃亡。そこで警察は以前に確保していた携帯電話から、エルチャポが懇意だった有名女優ケイト・デル・カスティーリョを見張ることに。さらに俳優で映画監督のショーン・ペンが映画制作でエルチャポに接触するのを利用して、隠れ家を発見。後日に隠れ家に踏みこみ、銃撃戦を展開。エルチャポはまたもトンネルで逃げたが、車を奪おうとして地元警官によって逮捕。しかし警官たちは作戦を知らず、エルチャポが示した賄賂に迷っていたところに、メキシコ海軍がふみこんで再逮捕……という劇的かつ味わい深い幕切れ。
まるで映画のような派手な事件だと思っていたら、途中から本当に有名な映画関係者がかかわってきて驚いた*1。日本におけるヤクザと芸能の関係を思わせるところもあるし、エルチャポも庶民の一部から人気を集めたりしているらしい。