法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

アカウント削除を惜しまれているらしいIrrTenko氏だが、少なくとも本人は「右派」を自認していたはずでは?

惜しんでいる大半のアカウントに以前から好印象はないが*1、弁護士がひとり入っていることもあって、少しだけ指摘しておく。
irr (@IrrTenko) さん、追悼のまとめ - Togetter


たとえば「政治右派&経済左派」を自認するツイート。政治的に保守でありつつ労働者を助けるよう求める態度は、むしろ典型的だと思える。

それでいて助けを求めて弱者として連帯しようとするばかりではなく、しばしば分断をあおっていた。
たとえば「研究者」全体がネオリベだったかのように主張して、苦境の表明に対して自業自得のように評価していた。

そして日本人の代表になれないからと「リベサヨ」の無視を主張して、現実にネオリベと一体化して政策を進めている「保守派」へ期待した。

日本人という枠組みで助けを求めることで選択をせばめ、自身も輪に首をさしだすような袋小路に入ったわけだ。


ネオリベへの批判には、移民をこばむという排外主義的な背景もある。この文脈で「右翼」自認に意外性はない。

紹介する「欧米の実情」も排外主義にそぐうものが多くて、判断材料にするのは甘く見ても難しかろう。

上記のケルン集団暴行については、id:Fondriest氏の検証エントリを紹介しておく。5まであるが、とりあえず1に目をとおすだけで充分だろう。
ケルン集団暴行事件 日本の報道を検証する(1) - Fondriestのブログ

つまり約1000人の群衆を背景にしてその混乱を利用する形で犯人グループが犯行に及んだということである。これを1000人の犯人というのは、満員電車で痴漢がいた場合、その車両にいた乗客全員を痴漢呼ばわりするようなものだ。

また、起こらなかったことが間違いの証拠というような、不思議な判断基準をフェミニズムに向けていたこともある。

そもそも、男女の社会的立場を逆転したまま固定するべきという思想は、フェミニズムそのものというより、フェミニズムへの恐怖で想像される典型だと思うが。