法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『HUGっと!プリキュア』第18話 でこぼこコンビ!心のメロディ!

無事にルールーをむかえた野乃たちだったが、愛崎という幼い少女にプリキュアの正体を知られてしまう。
暴走する愛崎は周囲をとまどわせるが、まだ自省にとらわれているルールーをはげましもする……


演出は、前作ローテで今作初参加の宮元宏彰。おもしろいのがレンズの焦点をあわせる表現で、室内の愛崎ルールーから室外の野乃たちへカメラをまわす描写に活用されていた。
脚本は、坪中仁文というどこかで見たような名前だが、やはり坪田文シリーズ構成と田中仁の共同ペンネームと明かされていた。

ストーリーを壊しかねないほどキャラクターの多面性を引きだそうとする特色と、少女同士の関係でストーリーをまとめていく特色が、良い具合に混じりあっていたと思う。
そして、音楽で心をかよわせて枠を超えようとする少女ふたりの物語が、番組フォーマットという枠まで超えてみせる。

ネタを知った状態で見たため驚きが減じたことこそ残念だったが、それは私の問題である。解放感と余韻を同時にただよわす、すばらしい演出だったことに間違いない。


小ネタとしては、まさか第14話でルールーによって怪物化されたデザイナーが再登場し、それどころかパップルによって再怪物化するとは思わなかった。
『HUGっと!プリキュア』第14話 はぎゅ〜!赤ちゃんスマイルめいっぱい! - 法華狼の日記

クレーマーが女性デザイナーだったり、保育士が全員女性だったりといった男女比の偏りは気になるが、女児視聴者に向けた物語と思うべきか。

今回は仕事の悩みで怪物化させられる純然たる被害者であり、さらに次回も登場して重要な役割を果たすらしい。ここまでくると初登場時の違和感も解消される。
あと、やりなおせないことは何もないというメッセージのためにカレーが出てきた場面には、数年前に書いた下記エントリを思い出した。
どんなに料理が下手でも煮物を失敗しないメソッド - 法華狼の日記
カレールーは料理を救う。ルールー回だけに。