法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『キラキラ☆プリキュアアラモード』第43話 かくし味は勇気です!ひまりの未来レシピ!

スイーツ番組のアシスタントのオーディションに有栖川が参加する。キラパティのみんなも応援にかけつけた。
しかし演技の調理に具体的な質問を初めて審査員を当惑させ、また失敗したと有栖川は落ちこんでしまう……


OP主題歌を歌っている声優が本人役で参加していたが、本編でのからみはなし。ひとりは以前にアイドル活動をしているプリキュアを演じていたが、それをパロディするような描写もなかった。
キラキラ☆プリキュアアラモード:主題歌歌手・駒形友梨、宮本佳那子が声優に - MANTANWEB(まんたんウェブ)

宮本さんは、2013〜14年に放送された「ドキドキ!プリキュア」で剣崎真琴(キュアソード)を演じたこともあり、「声優でのプリキュア出演は久しぶりで、うれし恥ずかしな楽しいアフレコでした! ステージ衣装でキラキラな役だったので、明るく!元気よく!できたかなと思います。どこで出てくるのか、楽しみにしていてくださいね!」と話している。

物語は、オーディション会場で剣城や琴爪がスカウトされかけたり、キラ星が出演を依頼されたりしつつ*1、あくまで有栖川の成長にスポットを当てている。
感心したのは、演技の具体的な状況を審査員に質問したことの位置づけ。黒澤明監督を引くまでもなく、演技の背景を考えることは熱心さのあらわれでもある。有栖川の失敗は、失敗したと思って安易に引いてしまったこと。そう思いながら視聴していたら、他人と間違えられて再び審査することになり、今度は堂々と調理の具体的な意味を語らせて、それを肯定してみせた。有栖川のような、あえていえばオタクっぽさも、知識と自信に裏打ちされれれば特技となるのだ。
再審査にいたる理由として、リスの着ぐるみをした参加者と、キュアカスタードが間違われたこともおもしろかった。プリキュアは必ずしも存在を知られてはいけないヒーローではないが、その姿のまま社会で活動するケースは珍しい。ただ、有栖川の再審査が終わった後、きちんと着ぐるみの参加者も審査されるフォローはほしかった。


スタッフは、伊藤睦美脚本に、やしろ駿*2コンテ。
脚本家が手がけた有栖川回の第28話*3の立花を引くに始まり、有栖川が蓄積してきた経験を回想する。きちんと全体を見とおして物語が構成されている。
TV局らしく試写室を利用した敵幹部の精神攻撃も演出としておもしろく、それが有栖川の回想に逆用される展開も映像の力があって説得力を感じた。

*1:ついでに立神の顔くらいは知っている関係者がひとりいてもいいと思ったが。

*2:山口裕司の変名と思われる。

*3:『キラキラ☆プリキュアアラモード』第28話 ふくらめ!ひまりのスイーツ大実験! - 法華狼の日記