法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』世の中意外なことだらけ! ○○なのに××SP

ハーバード大学でCIAやFBIに内定されながら芸人になったというREINAというタレント、見たことも聞いたこともない。お笑いとの縁がなくなっていることを痛感する。


「狩猟民族なのにヨーロッパへ」は、動物保護のため国家から狩猟を禁じられて観光で生計をたてるジュホアンシ族を紹介。国際交流でドイツにまねかれて、建造物や白人の生活に驚嘆し、物乞いを見て全ての白人が豊かなわけではないとも知る。そしてこれからも生活するために白人とつきあっていこうと決意している人々を、ただ文明が遅れた人間としてではなく、生きていくために変化をつづけようとする対等な存在として描いた。それゆえ、日本語の吹き替えが素朴な田舎者のようだったのが、演出過剰に感じられたのが残念。
「ネパールのサッカー少女」は、スポーツをとおした自我の形成と自己主張を描く。海抜4000mの高地で、幼いころから労働力として位置づけられている少女たち。漫画『乙嫁語り』を思い出す風景。数少ない息抜きでサッカーをしている少女たちが対外試合をおこなうことになるが、親からは反対される。説得するコーチに対して、人身売買を疑い拒否する親が、色々な意味でやりきれない。それでも数人が試合に出られることになり、山道を長距離移動して、意外な快進撃をおこなう。ひとりは国立チームにスカウトされるほどに。それで村人たちが少女たちを認める結末に、わずかなりとも救いを感じた。
タブロイドな事件簿:一体何故? ○○なのに殺人犯」は、ユダヤ教のラビの妻が、自宅へ持ち帰った売上金を盗まれ惨殺された事件。犯人の意外性を煽っていたが、ラビが犯人というドラマとしてはありきたりな真相。ビートたけしがコーナー終了後に指摘したように、女性が殺された時の犯人は夫か息子で、動機は不倫というのは真っ先に検討するべきところだろう。「トイレの人」という電話口で被害者の遺した言葉が、ラビにそそのかされた犯人が以前にトイレだけ借りて犯行をとりやめ、ラビにおどされて再訪したことを指していたという手がかりは少し良かったが。