キラ星シエルが仲間たちと楽しく菓子を提供しているところに、フランスからソレーヌがおとずれる。
パリ時代のキラ星の才能を見抜いて引き抜いたソレーヌは、ふたたびキラ星をパリに呼ぼうとするが……
今作のモチーフにハロウィンはよく合うが、本題は映画の前日譚にあたるらしいキラ星のパリでの逸話。ただ、いまのキラ星が嫌がる選択肢を示したソレーヌが、キラ星にもらったお菓子で考えを変える展開が、トリックオアトリートの変形といえなくもないか。
キラ星の現状を批判し、苺坂の環境をパリと比べる展開は、もっとシリアスな雰囲気にもできるだろうが、みんなが毎回ツッコミを入れるので、ライトな印象で見やすい。真面目なテーマをコメディタッチに料理して、料理アニメらしく素材で相手の心に響かせることで説得して、きれいに物語を未来へ開いてみせた。
軽やかな印象は今回の作画が華やかなのおかげもあるだろう。ただ、デフォルメした表情の多さに『スマイルプリキュア！』を思い出していたところ、原画でのみ参加していた松浦仁美が作画監督だったので、特に関係はないか。
