宇佐美、立神、有栖川の3人は、商店街でスイーツを楽しんでいた。そこでスイーツの知識を語る有栖川に、青果店の主人が目をつける。主人は商店街のPR動画を作ろうと考えていて、有栖川をレポーターに抜擢するが……
知識を一方的にしゃべるが、不特定多数に話すことはできない、いかにもマニアっぽい有栖川の言動がなんともリアル。それをどのように活用していくかが今回のテーマ。
きっかけとして商店街のPV撮影をもってくることで、街と住人を描きつつ他の仲間にもスポットが当たっていく。レポーターとして前面に出るなら、すでに芸能活動をしている立神が適任ではないかと疑問に思ったが、何らかの事情があることが劇中でにおわされ、次回への興味を引いた展開に感心。
最終的に、菓子にまつわる豆知識を相手につたわるよう教える姿で、作品モチーフを活用したキャラクタードラマとして完結。特に目新しいところはないが、段取りがていねいで、見ていて素直に物語に入っていけた。
WEBにアップロードしたPVの視聴者数が工夫しても1や3で、結末で300を超えて大喜びというディテールもリアル。もうちょい世界観にあわせてハッタリをきかせた視聴数でも良かった気はするが、これはこれで地に足がついていて嫌いではない。
国内原画も何人か参加していたおかげか、フィリピン外注回ながらアクションも充実。
今回はスペシャルなエピソードでもないのに、怪物が登場せず幹部ひとりと戦うだけだったことも興味深い。1クール目で実証されたように、プリキュア側のドラマがしっかり描かれているなら、幹部と怪物の両方が戦場に出てくる必要はないわけだ。