法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

ひさしぶりに公開初期に『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』を見た

くわしい感想は後日の予定。


とりあえず、アニメ史に残るような異形の傑作ではないが、娯楽作品として完璧な佳作ではあった。良くも悪くも全体をコントロールして、映像はすみずみまで気を配っており、オリジナルストーリーでも暴走しないようにハンドルをきっている。
ただ明らかに重いテーマにつながる直前でブレーキを踏んでいる。少なくとも2回。高橋敦史監督ならばアクセルを踏んでもハンドルをとられないだろうと期待していたので、そこは非常に残念だった。


ハンドルさばきは見事でエンジンの馬力は高くても、独自のコース作りは苦手でブレーキの壊れた渡辺歩監督。シンエイ動画を去るきっかけとなった『緑の巨人伝』の暴走は、映画館で観た私にとっても一種のトラウマだが*1、それでもいまだに記憶に刻まれている。
娯楽として破綻しても、そういう作品を目指してほしかったというワガママな気持ちも半分ある。