法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第39話 助言

なぜか鉄華団への復讐を考えるようになったイオクは、テイワズの反タービンズ派からの助言を受けて、条約で禁じられた兵器をもちだす。
一方、鉄華団への兄貴分としてふるまってきたタービンズ側では、その始まりを回想していた……


2クール目に入り、OPEDが新規に変更。花をメインモチーフに、稼働する兵器を前面で描いて、キャラクターをほとんど出さないOPの方向性は好み。
本編は、過去回想できちんと輸送防衛のMS戦を描いて、ガンダム物らしくしていたのは良かったけれど、そこでタービンズ側が示す男女観が古臭い。ホモソーシャルで閉じこもって女性の自立をはばもうとするほど保守反動的ではないが、ロマンティックラブイデオロギーで女性を動員することもまたヤクザの典型的な手法だ。
つまり良くも悪くも普通のヤクザ物を、未来の宇宙を舞台に置きかえただけ。そうと理解してみれば、シノギで運んでいた物品を通報されるとか、兄弟の仁義を切った相手に類がおよばぬよう切り捨てるとか、ヤクザ物に期待する要素はきちんと押さえている。特に問題の物品が、モビルアーマー戦で活躍した兵器であることや、ここまで描かれたイオクの愚かしさから策をつかう可能性を感じさせにくいことから、予想はできたものの作戦として悪くないとは思った。