法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『魔法つかいプリキュア!』第47話 それぞれの願い!明日はどっちだー?

他の魔法使いは帰省しているが、いつも行き来しているリコは魔法界へ帰らないという。みらいやことはとともに、ナシマホウ界の新年を満喫しようとする。
そんななか、街を巨大な影がおおう。ベニーギョが残りの眷属をひきつれて、上空にあらわれたのだ……


魔法使いが初詣で神社に参拝するのはいいのか。CMを見ていると、3月のプリキュアにも鳥居のつらなる風景が出てくるが*1
……それはともかく、鳥居を画面にレイアウトすることで、小高い神社から見た空の広さを印象づけ、あらわれた敵の巨大さを演出できていた。冒頭の覚醒をそのまま結末で反復することで不安感を出す演出もよくできている。怪物を出さず、残った眷属の力もベニーギョに集約することで、アクションが見やすい。いくつかは脚本段階で決められたことだろうが、物語の要素をシンプルにビジュアルで示す座古明史演出の良さがあった。
結末で示される「混沌」な情景も興味深い。みらいが神社で願った状況にきわめて近く、実際に人々は楽しげに生活していて、作品によってはハッピーエンドとして示すこともあるだろう。それが敵が提供したらしいがよくわからない、ただそれだけで恐ろしげに見える。いろいろな意味で、『大長編ドラえもん のび太の魔界大冒険』の序盤に近い風景だ。

*1:鳥居をつかった情景そのものは、『ふたりはプリキュアMax Heart』における大塚隆史初演出回にも印象的に使われているが、ホラー的な描写だった。